能代市風の松原植物調査

ホタルカズラ（蛍葛）　（ムラサキ科）多年草。


日当たりのよい草原に生える多年草で全体に粗い毛が多い。茎は横に寐た基部から立ち上がって花をつけ高さ15〜25cm、花が済めば長い走出枝（ﾗﾝﾅｰ）を出し、翌年その先に新苗ができる。

葉は茎に互生し無柄で、細長い狭長楕円形で長さ2〜6ﾐﾘ両面にザラつく荒い毛があり、冬も枯れないで残る。

葉の葉腋に青紫の5裂した、鮮やかな花をつけ径15mm、花冠は深く5裂し、各裂片の中央部の白い隆起線は花冠筒部の内面に続く。

雄しべは５本で、葯は淡黄色。雄しべ、雌しべは1個。花冠筒部のほぼ半長で雄しべの花糸には腺毛が多い。萼は緑色で５深裂し、萼裂片は細長く、先は鋭く尖り、長さ６〜７ｍｍ。

果実は、4分果に分かれ、分果は堅く長さ2〜3ｍｍ、灰白色で滑らか。

花期　4〜5月。日本全土。


０１．０９年０５月２６日　ホタルカズラ　日当たりの悪い床に生育。

０２．０９年０５月２６日　ホタルカズラ　花茎は直立する。

０３．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　長い走出枝（ﾗﾝﾅｰ）を出し、翌年その先に新苗ができる。

０４．１２年０５月３０日ホタルカズラ　匍匐枝は黒い斑点状があり長く伸びる。走出枝の断面は円形で周囲に毛があり木質化している。

０５．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　茎に細い長い毛があり、茎の断面は楕円形。

０６．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　葉は互生。

０７．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　葉の変異。葉は狭長楕円形、長さ2〜6cm、幅5mm〜10mm、濃緑色で表面に剛毛がある。写真下は標準的な葉の表裏。

０８．１２年０５月３０日ホタルカズラ　葉の表側には白い粗い毛がある。

０９．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　葉の縁は全縁。

１０．１２年０５月３０日ホタルカズラ　葉の先は尖る。

１１．１２年０５月３０日ホタルカズラ　葉の基部は楔形で無柄。

１２．１２年０５月３０日ホタルカズラ　葉の裏側には白い粗い毛があります。特に脈に毛が多い。

１３．１２年０５月３０日ホタルカズラ　葉腋から出る花。

１４．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　葉の葉腋に青紫の5裂した、鮮やかな花をつけ径15mm、花冠は深く5裂し、各裂片の中央部の白い隆起線は花冠筒部の内面に続く。

１５．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　花の長さ18mm。萼片線形で５個。長毛がある。

１６．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　花を正面から見てみたが雄しべ雌しべともに見えない。隆起した白い部分があり、隆起部に繊毛が密生する。

１７．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　花を開いて見た内部。内部にはＡ＝白い隆起線に腺毛がある。Ｂ＝雄しべ５個で花糸に毛がある。

１８．１２年０５月３０日　ホタルカズラ　花被片をとってみた雌しべ。花柱は無毛で長さ2mm程。子房が見え子房は深く4裂。後に1個の果実となる。