マルバフジバカマ(丸葉藤袴) (キク科)多年草 帰化植物
林縁などに生え、地下に太くて長い根茎があり、横走し群落を形成する。
草丈は高さ1m程度にまでなり、茎の上方で分枝する。
葉は対生し長い葉柄2〜5cmの長さがある(無毛)。葉は広卵形〜卵状披針形で、葉身7〜15cmで分裂しない。葉の先は鋭く尖り、両面にまばらに短毛があり、縁には粗い鋸歯がある。
花は秋に咲き、白色で花冠が5つに分かれた枝の先端に白色の頭花を多数の筒状花だけからなる。頭花は散房状につき、各頭花の筒状花は白色で10〜25個と多い。
同科同属のフジバカマ、ヒヨドリバナなどの筒状花は5個である。
筒状花の先端(花冠)は5裂し、2本に割れた白い糸状の雌しべ(花柱)は深く2裂し、花冠の外に長く伸ばしている。舌状花はない。
総苞片は倒披針形、ほぼ同じ長さで10枚前後が1列に並ぶ。
種子が稔ってくると総苞間があいて黒い種子が見えるようになる。
フジバカマの葉が3裂しているが、本種は卵型なので丸葉。
花期9〜10月。
北米原産。日本各地。
参考:ヒヨドリバナ、フジバカマ、ヨツバヒヨドリ、マルバフジバカマの区別
ヒヨドリバナ:葉が裂けておらず対生し細長い。筒状花が5個。
フジバカマ:葉が2〜3つに深く裂けている。筒状花が5個。
ヨツバヒヨドリ:葉が3〜5枚輪生する。筒状花が5個。
マルバフジバカマ:葉が裂けておらず対生し、幅広の卵型、長い柄がある。筒状花が10〜25個。
01.11年09月25日 マルバフジバカマ この時期になると風の松原内中この花に覆い尽くされ程です。それだけ多い種です。
02.11年09月25日 マルバフジバカマ 引き抜いてみた全草。葉は茎半分から上につき葉は対生。茎は真っ直ぐに伸びる。
03.11年09月25日 マルバフジバカマ 根は引き抜けば簡単に引き抜けます。根張りありません。地下に太くて長い根茎があり、横走し群落を形成している。
04.11年09月25日 マルバフジバカマ 茎に薄茶色の毛があり、挿入写真の茎の断面は、真円でなく6角形に見え、芯は白いズイが詰まっている。
05.11年09月15日 マルバフジバカマ 葉は対生で、花は頭花は散房状につく。
06.11年09月25日 マルバフジバカマ 托葉。
07.11年09月25日 マルバフジバカマ 葉は左側から下から上に行くほど小さくなる。
08.11年09月15日 マルバフジバカマ 葉は対生し長い柄があり、広卵形〜卵状披針形で、葉身は分裂しない。葉質は非常に薄い感じがします。
09.11年09月25日 マルバフジバカマ 葉表側に脈状に毛があるし、葉の表面にもまばらに毛がある。葉裏の脈状にに毛があるし、葉自体にもまばらに毛が散生する。
10.11年09月25日 マルバフジバカマ 縁には粗い鋸歯がある。
11.11年09月15日 マルバフジバカマ 葉の先は鋭く尖る。
12.11年09月25日 マルバフジバカマ 葉の基部は鈍形〜円形。
13.11年09月15日 マルバフジバカマ 葉柄に毛があります。
14.11年09月25日 マルバフジバカマ 各頭花の筒状花は白色で10〜25個と多い。写真下は茎の上方で分枝して枝の先端に白色の頭花を多数つける。頭花は散房状につく。
15.11年09月15日 マルバフジバカマ 筒状花の先端(花冠)は5裂し、2本に割れた白い糸状の雌しべ(花柱)を花冠の外に長く伸ばしている。
16.11年09月15日 マルバフジバカマ 総苞片は倒披針形、ほぼ同じ長さで10枚前後が1列に並び、毛がある。
17.11年09月15日 マルバフジバカマ 2本に深く割れた白い糸状の雌しべ(花柱)を花冠の外に長く伸ばしている。
18.11年09月15日 マルバフジバカマ 花柄に有毛。
19.09年11月05日 マルバフジバカマ 果実が稔った。
20.16年02月11日 マルバフジバカマ 冠毛薄茶色で長さ3mm。種子2mmで4〜5稜。写真下は、種子2mmで4〜5稜。写真左は種子の断面。