能代市風の松原植物調査

メマツヨイグサ（雌待宵草）　（アカバナ科）2年草。

道端や荒地などに生える。
茎は下部から枝を多数出して立ち上がる。茎は高さ30〜150cm。茎と果実には上向きの伏毛が生える。

オオマツヨイグサとに似て次の点で区別される。茎や果実の毛は軟らかく、毛の基部は赤くなく、あまりふくれない。根生葉は先が尖り葉面はほとんど波を打たずヘリの歯の数が多くて明瞭で、根生葉は中央脈がしばしば赤味を帯びる。

ロゼットで冬を越冬する。葉は互生で、茎葉は長楕円状披針形で先端はとがり、ふちに浅い波状の鋸歯がある。中脈はやや赤みを帯びる。
花は明らかに小さく径1.5〜5cmで花弁は4個あり、夜咲くが日中でも残る。雄しべは8個、雌しべは1個で長い花柱の先は4裂する。
萼片は淡緑色で、4個で開花時には下方へそり返る。花の下に長い茎のようなものがあり、その下側に種子が形成される果実の部分があることがわかる。
果実の部分から上部は脱落するので、花弁と萼の下側の長い茎のように見える部分は花柄ではなく、子房と花弁などを連結するものである（子房下位）。
花の基本数は4であり、雌しべの柱頭は4つにわかれ、花弁・萼は４枚、雄しべは8個。花はしぼむとやや橙色を帯びるが、マツヨイグサのように赤色にはならない。
萼の下部は筒状で長さ2〜4cmあり、基部に長楕円形で長さ2〜4cmの円柱形で果実ができる。
果実はさく果。種子は長さ1〜2mm。
花期は、7〜9月。
北アメリカ原産。



０１．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　陽当たりのよいところで、直立して生育。

０２．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　資料を採取。個体の丈は1m。下部で多少枝分かれが見られます。

０３．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　根は太く真っ直ぐに地下に伸び、引き抜けないほど根張りがある。

０４．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　茎に毛がある。茎は紫褐色に染まることが多い。茎は円形で木質化している。

０５．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉は互生。

０６．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　左側から下から上側につく葉の変異です。長さ5〜14cm、幅2〜4cm。葉の標準的なものですが葉腋部に托葉があります。葉は長楕円状披針。毛のせいでしょうか葉質はビロードのような感じがします。

０７．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉の表側有毛。写真下は葉の裏側で脈状に毛がある。

０８．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉の先は尖る。

０９．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉の縁に浅い鋸歯がある。

１０．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉の基部はくさび形で、柄は短く翼があり、茎に直接つくものと柄があるものもある。

１１．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　葉腋に托葉があります。托葉の長さ23mmの固体。托葉の表側無毛。下が裏側。裏側に毛がある。

１２．１３年０９月１２日　メマツヨイグサ　花は明らかに小さく径1.5〜5cmで花弁は4個あり、夜咲くが日中でも残る。

１３．２１．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　花を後ろから見たものです。萼片が2個のように見えますが4個です。花径4cmの固体。写真下は1個の花弁はハート形で長さ2.5cmの固体。

１４．１３年１０月１３日　メマツヨイグサ　写真上は、雌しべは1個ですが、柱頭は４個に裂ける。写真下、雄しべ８個。

１５．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　萼片長さ23mmの固体。表裏とも無毛で先が尾状突起。

１６．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　雄しべ8個で長さ15mmで葯の長さ5mmの個体。1個とれてしまった。花糸は黄色で無毛。

１７．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　雌しべですが子房は下位で、子房がまるで柄のように見える。約7cm位の長さです。写真下は1個の雌しべで長さ6mm程で、4本の溝がある。

１８．１３年０９月２７日　メマツヨイグサ　Ｃ＝花の下に長い茎のようなものがある。有毛。Ｄ＝その下側に種子が形成される果実の部分があることがわかる（子房）。果実の部分から上部は脱落するので、花弁と萼の下側の長い茎のように見える部分は花柄ではなく、子房と花弁などを連結するものである（子房下位）。

１９．１２年０９月２８日　メマツヨイグサ　子房の縦断面ですが白い小さな種子が沢山入っている。

２０．１２年０９月２８日　メマツヨイグサ　果実は長楕円形で長さ2〜4cmの円柱形で果実ができる。果実はさく果。種子は長さ1〜2mm。

２１．１２年０９月２８日　メマツヨイグサ　種子は長さ1〜2mm。表現が難しい形をしている。