能代市風の松原植物調査

モチノキ（黐の木）　（モチノキ科）常緑高木。雌雄異種。

海岸に近い山地常緑樹林内に生える。ふつう高さ6?10m、まれに30ｍになる。
樹皮は灰白色でなめらか。本年枝は無毛、緑色で鈍い稜がある。
冬芽は、円錐形で長さ2?3mm。花芽は前年枝の葉腋につく。葉芽は鱗芽、互生頂芽は円錐形で長さは１〜３ミリ側芽は扁球形で小さい。
花芽は前年枝の葉腋のごく短い短枝につく。葉痕は半円形〜平円形・維管束痕は1個。
葉は互生。葉身は長さ4?7、幅2?3cmの楕円形で、両端とも尖る。成木の葉は全縁。幼木の葉は鋸歯がある。質は革質で、両面とも無毛。表面は濃緑色、裏面は色が薄く、側脈が不明瞭。
葉柄は長さ5?15mm。雌雄別株。
前年枝の葉腋のごく短い短枝に黄緑色の小さな花を束生する。雄花は2?15個、雌花は1?4個ずつ集まる。花は直径８ｍｍほど、花弁は4個、楕円形で長さ約3mm。萼片は広い三角形で4個で無毛。
雄しべは4個。雄花は完全な雄しべ4個と退化した雌しべがある。
雌花は緑色の大きな子房が目立つ。退化した小さい雄しべが4個ある。子房は円筒形、花柱はほとんどなく、柱頭は4浅裂する。
果実は核果。直径約1cmの球形で、11?12月に赤色に熟す。核は三角状楕円形で長さ約7mm。中には種子が1個ある。花期は4月頃。宮城・山形県以南?沖縄の海岸に近い山地。



０１．１２年０２月２７日　モチノキ　松原内の神座境内に雌木だけがある。雄木がないのにどうして結実するのか不思議。

０２．１２年０２月２７日　モチノキ　樹皮は文献によると黒いとありますが、この固体は灰色の樹皮。本年枝は無毛でくすんだ緑色で鈍い稜がある。

０３．１２年０６月０９日　モチノキ　葉は互生。1

０５．１２年０２月２７日　モチノキ　葉身は長さ4?7、幅2?3cmの楕円形で、両端とも尖る。成木の葉は全縁。幼木の葉は鋸歯がある。質は革質で、両面とも無毛。表側は濃い緑色。裏側は明るいやや薄い緑色で側脈不明瞭。

０６．１２年０２月２７日　モチノキ　葉の表裏無毛。

０７．１２年０２月２７日　モチノキ　葉の縁は無鋸歯のように見ますが、多少波状の鋸歯があるようにも見える。

０８．１２年０２月２７日　モチノキ　葉の先は鈍頭です。

０９．１２年０５月２３日　モチノキ　基部楔形。葉の基部楔形で丙は無毛で長さは1cm位の固体。

１０．１２年０５月２３日　モチノキ　モチノキの雌しべ。前年枝の葉腋のごく短い短枝に黄緑色の小さな花を束生する。雌花は1?4個ずつ集まる。

１１．２年０５月２３日　モチノキ　４弁花で雄しべ4個ですが、退化しているため葯がありません。雌しべは花柱はほとんどなく、柱頭は4浅裂する。花は直径８ｍｍほど、花弁は４枚で楕円形、萼片は広三角形で無毛。

１２．１２年０５月２３日　モチノキ　雌しべと子房。退化した雄しべには葯が内ない。写真下は子房を縦に切断したもので白く見えるものが種子。

１３．１３年１１月０４日　モチノキ　果実赤く熟して沢山の果実。果実の先端に柱頭の名残でありヘタがが4個ついている。

１４．１３年１１月２３日　モチノキ　花柄は10〜13mmで無毛。

１５．１３年１１月２３日　モチノキ　果実は楕円形で11〜13mmの長さでした。

１６．１３年１１月２３日　モチノキ　種子は1個の果実の中に4個入っており、これが組み合わさって楕円形を形成している。従ってこれを解体したものが3稜形を形どっています。1個の種子は長さ6mm程度です。図鑑では1個の種子が入るとありましたが？。

１７．１２年０２月２７日　モチノキ　葉痕は半円形〜平円形・維管束痕は1個。

１８．１４年０３月２２日　モチノキ　冬芽は、円錐形で長さ2?3mm。花芽は前年枝の葉腋につき、長さ3mm。