能代市風の松原植物調査

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ネバリノミノツヅリ(粘り蚤の綴り) (ナデシコ科)越年生草本。

非常に小さく、身近な植物ではあるが見逃されやすい。細い茎がよく分枝し、小さな葉と花をつける様子はよく見れば繊細な美しさがある。乾燥した日なたを好み、道路沿いや路上の植生では春には非常によく見られる。和名は蚤の綴りで、綴りとは短衣のこと、その小さな葉をノミの衣服にたとえたものである。発想としてはノミノフスマと同じである。  
植物体全体に粘毛のあるものがあり、ネバリノミノツヅリと言う。

全株やや白っぽい緑色の背の低い草本。根元ではよく枝分かれし、やや横に伸びるが広く這うことはなく、先端は上を向いて伸び、背丈は5-25cmになる。

立ち上がる茎もたびたび分枝する。茎には節があってそれぞれに葉を対生する。茎は細いが堅く、細かな下向きの毛がある。

葉は葉柄がなく、広卵形から長卵形で、長さ3-7mm、幅は1-5mmととても小さい。先端は尖り、表面には毛がある。

花は3-6月に咲く。個々の花は葉腋に単独で生じるが、枝先に多数ついて全体としては集散花序のように見える。
花は長い柄があって斜め上に伸び、上を向いて五枚の萼と花弁を大きく開く。
萼片は長卵形で先端が鋭く尖り、長さ3-4mm、花弁は倒卵形で先が丸く、白で萼片より多少短い。

果実は卵形で長さ3mm、六つに裂けて種子を散布する。種子は腎臓型で長さ0.3-0.5mm、表面に網目状に小突起が並ぶ



01.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 陽当たりのよい乾燥地に群生。




02.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 採取した固体は丈19cmでした。、花の時期には立ち上がり、節ごとに枝を分ける。根元からよく分枝し、茎や葉には短毛がある。




03.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 根の本数は少ないが非常に長く、根張りは強い。




04.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 茎も毛が密生。茎の断面は楕円形。



05.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 葉は対生につきほぼ十字対生。




06.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 葉は茎に抱く。




07.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 葉は卵形で5mm、巾2.5mmで、無柄で茎に抱く。。左側表側有毛。裏側有毛。先は尖り、無鋸歯だが縁に毛がある。葉の基部は円形〜楔形。




08.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 個々の花は葉腋に単独で生じるが、枝先に多数ついて全体としては集散花序のように見える。




09.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 花柄にも腺毛が混じり毛が密生。花柄は10mm程度。




10.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 枝先につく花。




11.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 花弁白色で5個。花弁は倒卵形で先が丸く、白で萼片より多少短い。花弁は大きく開く。雄しべ10個で葯がピンク色。雌しべ3個でラムダ形の花柱は白色。花の大きさは5mm程度。




12.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 花弁萼片を取り除いて記録。A=花弁。B=萼片。C=子房。緑色で無毛。D=雄しべ10個。花糸は白色で葯ピンク色。E=雌しべ3個で花柱白色で先端がささくれ立っているように見える?。




13.13年06月06日 ネバリノミノツヅリ 萼片5個は長卵形で先端が鋭く尖り、長さ3-4mm表面に毛があり、繊毛も混じる。萼片は花弁よりも長い。




14.14年07月01日 ネバリノミツヅリ 果実期を迎えた果実。




15.14年07月01日 ネバリノミツヅリ 果実の長さ3mm、果柄の長さ7mm。左上の写真はまだ若い子房の中を記録。若く白い種子が入っている。




16.14年06月17日 ネバリノミノツヅリ 果実と種子。1個の刮ハに5個の種子が入っており腎臓形、表面に網目状の小突起が並ぶ。これでノミノフスマでないことが確認されました。



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