能代市風の松原植物調査


アカネ(茜) (アカネ科)多年草。


山野の林の縁や藪に普通に生える多年生の蔓草。

根は太くひげ状で、黄赤色を帯び、古くから赤の染料(茜染め)として用いられてきた。又止血剤などにも使われる。

茎は四角で下向きの刺があり、からみつく。花の直径は3〜4o、淡黄緑色。花冠の先が5裂し、反りかえる。

花は集散花序に着け、花冠が4〜5裂、雄しべ4〜5(花冠裂片と同数)、雌しべは花柱2個で下位子房。

葉の長さは3〜7pの三角状卵形〜狭卵形。葉の先は細くなり、基部は浅い心形。
葉が1ヵ所から4〜8枚出ているので輪生のようにみえます。しかし、節から枝は2本しか出ず、その場所の葉が本来の葉で、その他は葉のように大きくなった托葉です。
托葉は葉よりやや小さく、葉の基部から枝を出すが、托葉の基部から枝を出さない。このような葉の出方を偽輪生と言います。
1枚の葉は2つの托葉を持つので、葉が4枚ある場合は左右の托葉が合生して1枚の葉のようになっています。

果実(石果)は2球を接した形で、長さ約5o、1球だけの場合も多く、黒く熟す。核は1球に1個。



01.14年09月18日 アカネ 風の松原内では至る所で生育。他物に絡んで成長する。




02.14年09月18日 アカネ 蔓は相当に伸び、折れやすい。




03.14年09月18日 アカネ 蔓に下向きの棘がある。断面は四角で芯に−の印しがある。




04.14年09月18日 アカネ 葉は4個輪生(その内相対する1対の基部から枝を出す。写真の固体は3〜5輪生している)4輪生の場合、2枚が本来の葉で残り2枚が合成した托葉。




05.14年09月18日 アカネ 5輪生の葉。長さ3〜7cmの三角状卵形。




06.14年09月18日 アカネ 左側が葉で右側が托葉。




07.14年09月18日 アカネ 葉の表側は無毛だがざらつく。




08.14年09月18日 アカネ 葉の先端はしだいに細くなってとがる。




09.14年09月18日 アカネ 葉の縁は全縁。




10.14年09月18日 アカネ 葉の基部は心形。




11.14年09月18日 アカネ 葉柄にも下向きの棘がある。




12.14年09月18日 アカネ 葉の裏側は無毛で主脈状に下向きの棘がある。




13.14年09月18日 アカネ 葉腋から集散花序をだし、黄緑色の花をつける。




14.14年09月18日 アカネ 花冠は深く4〜5裂し、裂片の先は尖る。裂片と同数の雄しべがある(雄しべは4〜5個)。




15.14年09月18日 アカネ A=花弁(裂片)5個の個体。B=雄しべ5個。C=雌しべ花柱2個。D=花盤。E=子房無毛。上下写真とも花弁5個で花の径3.5mm程度の個体。




16.14年10月30日 アカネ 果実は光沢があり沢山つける。




17.14年10月30日 アカネ 果実は2個がくっつく。1個だけのものも多い。




18.14年10月30日 アカネ 縦に切断した若い果実。液果で種子化していない。



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