能代市風の松原植物調査


イチヤクソウ(一薬草) (イチヤクソウ科)常緑多年草。


細長い地下茎を出し増殖す。やや明るい林内に生える。

草丈約20cm。

葉柄のある数枚の葉が根元に集まってつく。
葉は革質で卵状楕円形叉はまたは広楕円形。長さ3〜6cm。
葉縁は細かく目立たないが鋸歯がある。
葉表面の葉脈部分の色が班入りのように白く見える。表面は濃緑色、裏面は赤褐色。基部は鈍形かややとがって少し柄の方に流れる。葉先は鈍頭。

長い花茎を出し、上部に白い花を数個総状花序に3〜10個の花をつける。
花茎には鱗片葉がないか、1個の披針形、鋭頭の鱗片葉がある。
苞は狭披針形で、先はしだいにとがる。
萼片は披針形でとがり、長さは幅の2〜3倍あり、長さ3〜5mm、幅1.2〜1.5mm。
花冠は直径10〜12mm、深く5裂する。
萼裂片は披針形で尖り、長さは幅の2〜3倍ある。 
おしべは多く、めしべは長く伸び、湾曲する。

果実は扁球形で、開花時にも残っており、先端に花柱がそのままの形で残っている。

花期は6〜7月。日本全土。



01.10年07月08日 イチヤクソウ 沢山の花をつけたイチヤクソウの草姿。常緑多年草。やや明るい林内に生える。草丈約20cm。長い花茎を出し、上部に白い花を数個〜10個をつける。




02.13年04月03日 イチヤクソウ ロゼット。



03.09年07月01日 イチヤクソウ 茎ですがなんか綿毛がついているよう感じがすます。




04.09年07月01日 イチヤクソウ 葉は卵状楕円形叉はまたは広楕円形で革質です。




05.10年07月08日 イチヤクソウ 葉の表側無毛。脈状に班模様のように白くなっている。




06.10年07月08日 イチヤクソウ 葉の縁は目立たないが突起状の鋸歯がある。




07.10年07月08日 イチヤクソウ 葉先は円形。




08.10年07月08日 イチヤクソウ 基部はくさび形。葉柄も無毛。




09.10年07月08日 イチヤクソウ 葉の裏無毛ですが、多少赤みを帯びる。




10.10年07月08日 イチヤクソウ 茎を少し倒して花を記録してみました。茎は無毛。




11.09年07月03日 イチヤクソウ  花は広鐘状で下向きにつく。花弁はやや肉質で5個離生してつき、白色。花冠は直径10〜12mm、深く5裂する。雄蕊は10個。葯は2室あり、開花すると反転して上端が下側となり、下側に開口部があり、花粉を放出する。子房は上位で5室あり、花柱は雄蕊よりも長く、湾曲し、柱頭は5裂する。




12.10年07月08日 イチヤクソウ 葉腋に包葉?があるようです。




13.10年07月08日 イチヤクソウ 萼片5個。花弁5個。




14.09年07月03日 イチヤクソウ 萼6個。萼は緑色で5深裂し、裂片は披針形で先が尖ります。




15.14年06月23日 イチヤクソウ 花の径11mmの個体。




16.14年06月23日 イチヤクソウ 花弁6個あった個体。花弁はスプーン形でほとんど円形に近い径7mm。




17.14年06月23日 イチヤクソウ A=萼片。B=花柄。C=花弁。D=雌しべ柱頭。E=雌しべ花柱。F=雄しべ花糸。I=雄しべ葯。J=子房。下写真は花弁を取り除いたもの。




18.14年06月23日 イチヤクソウ 雌しべ花柱は7mmで薄い紫色で柱頭はS字の葉です。柱頭はやや濃い紫色。丸いのは子房。




19.14年06月23日 イチヤクソウ 雄しべは1個の花に11個ありました。雄しべ花糸は白色で無毛。長さ4mm。葯は黄味を帯びて長さ2mmの個体。




20.14年06月23日 イチヤクソウ A=鱗片葉。B=花柄。C=萼片。




21.14年06月23日 イチヤクソウ 萼片5mmで無毛。




22.10年10月31日 イチヤクソウ 果実は相当遅くまでついていました。先端に花柱がまだそのままの形で残っていた。




23.10年10月30日 イチヤクソウ 果実は扁球形のさく果です。果実矢印のところから種子を散布します。果実は、南瓜に似た扁平な球形で、雌しべの長い花柱が残っています。熟すと裂開し、微細な種子を出します。




24.10年10月30日 イチヤクソウ の種子ですが非常に細かい種子で、もの凄い数の種子です。これが落ちるときに風に散布されるようです。



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