能代市風の松原植物調査


イチョウ(銀杏) (イチョウ科)落葉高木。雌雄異株。

社寺の境内や街路樹として広く植えられている。
高さ45m、径5m位になる。丈夫で、長命。幹は直立し、よく分岐し、萌芽力もある。

樹皮は灰色で厚く、縦に割れ目ができる。時に乳と言われる気根が出ることがある。
長枝に短枝が直角に突き出て、たくさん付いている。これは、イチョウの短枝(短枝とは,節間が短縮した枝のこと。短枝がたくさんついている長い枝は,長枝という)。

イチョウの葉は、短枝に束生する。葉は幅5〜7cmの扇形で中央に切れ込みがあるが、殆ど無いものもある。
一般的には,徒長枝や若い木など栄養状態のよくない葉に,切れ込みが多い。


短枝から葉とともに、数個の花序が出る。雄花は長さ2cmほどの尾状花序。
秋には美しく黄葉する。花は4月頃咲く。
雄花は尾状で淡い黄色。雌花は緑色で長い柄の先に裸の胚珠が2個ある。

種子は径2.5cmの球形で9月頃成熟する。外種皮は黄色で悪臭がある。白くて硬い内皮種がいわゆる銀杏で食用にする。

短枝の先には、半球形の頂芽がある。葉痕は維管束痕は2個。

花期は4〜5月。中国原産されるが自生地は不明。



01.10年01月16日 イチョウ イチョウの大木です。雄木。




02.16年04月06日 イチョウ 幹の樹皮は灰白色。粗く縦に裂ける。コルク層が発達し、押すとやや弾力がある。




03.16年05月20日 イチョウ 写真上は前年枝。写真中央は前年枝と本年枝の交部。写真下は本年枝に膜がある。




04.16年04月06日 イチョウ 頂芽は半球形、淡褐色。




05.10年01月16日 イチョウ 短枝の先には、半球形の頂芽と、楕円形の葉痕があり維管束2個ある。




06.16年05月20日 イチョウ 葉は長枝では互生し、短枝では輪生状につく。




07.16年05月20日 イチョウ 葉身は幅5〜7cmの扇形で、無毛。葉の切れ込み方は変化が多い。




08.16年05月20日 イチョウ 1個の短枝につくは5枚の固体。




09.16年05月20日 イチョウ 葉の表無毛。




10.16年05月20日 イチョウ 中央に切れ込みがあるが、殆ど無いものもある。




11.16年05月20日 イチョウ 波形の鋸歯。一般的には,徒長枝や若い木など栄養状態のよくない葉に,切れ込みが多い。




12.16年05月20日 イチョウ 葉の基部は切形。




13.16年05月20日 イチョウ 葉柄長く無毛。写真下は柄の断面。




14.16年05月20日 イチョウ 葉裏無毛。




15.16年05月20日 イチョウ 葉の切断面。




16.16年05月31日 イチョウ もう花粉を出し終えた雄しべ。長さ2cm径5mm程の円柱形。




17.16年05月20日 イチョウ 雌しべの生育。




18.16年05月20日 イチョウ 雌しべの長さ25mm程。




19.16年05月20日 イチョウ 雌花は長さ2〜3cm、細長い柄の先に胚珠がふつう2個つく。




20.16年05月20日 イチョウ 雌しべの縦断面。風に運ばれた花粉が胚珠内に入り、花粉室で発芽して精子ができる。精子は8月下旬頃から放出され、卵細胞を受精させる。




21.11年10月23日 イチョウ 熟すと外種皮は黄色くなり、悪臭がする。.




22.11年10月23日 イチョウ 表皮を剥いだものです。A=中皮腫。B=内皮種。



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