能代市風の松原植物調査


イヌザンショウ (犬山椒) (ミカン科)落葉低木。雌雄異株。

山野に生え、高さ1.5〜3mになる。樹皮は灰緑色。若い枝は緑色〜赤褐色。縦長の皮目がある。長さ4〜15mmの棘が1個ずつ互生状につく。

葉は7〜20cmの奇数羽状複葉。葉軸にはごく狭い翼がある。。小葉は6〜11対あり、長さ1.5〜5cm。幅6〜15ミリの広披針形又は長楕円形。先端は次第に尖り、基部は楔形。縁には細かい鈍鋸歯がある。
7〜8月、枝先に長さ3〜8cmの散房花序をだし、淡緑色の小さな花を多数開く。花弁と萼片は5個。

果実は3個の分果に別れる。分果は長さ4〜5ミリの球形で、9〜10月に熟す。
種子は径3〜4ミリ。楕円状球形で紅紫色を帯び、2裂して光沢のある黒い卵円形の種子を出す。

冬芽は長さ約1ミリの半球形。葉痕はハート形又は三角形。維管束は3個。
類似種との区別点は、サンショウは棘が対生する。

又イヌザンショウは葉や果実に香りが少ない。サンショウに似ているが、花の数が多く、花に花弁があることなどで区別ができる。

花期は7〜8月 。北海道〜九州。



01.15年10月13日 イヌザンショウ 高さ3m程度で生育。




02.15年08月06日 イヌザンショウ 樹皮は灰緑色で皮目は縦に避けているように見える。.




03.15年08月06日 イヌザンショウ 棘は鋭く互生につくのが特徴。




04.15年08月06日 イヌザンショウ 写真左は、古い枝の皮目はs縦に裂ける。写真右は、若い枝は緑色〜赤褐色または黒褐色。縦長の皮目がある。




05.15年08月06日 イヌザンショウ サンショウの葉と比較してみた。サンショウの葉が大きいのが特徴。又サンショウは葉の鋸歯が明瞭。




06.15年08月06日 イヌザンショウ 奇数葉羽状複葉で、写真左は7対で表側。写真右は6対で裏側。個体を調べると最低でも3対あり多くて7対の個体。上側は長楕円形で、下に行くほど卵形になる。




07.15年08月06日 イヌザンショウ 照葉は対生に着き柄はなく、流れるように葉軸につく。




08.15年08月06日 イヌザンショウ 照葉は対生に着き柄はなく、流れるように葉軸につく。




09.15年08月06日 イヌザンショウ 葉の表側に疎らに棘状の白い毛がある。




10.15年08月06日 イヌザンショウ 葉の裏側無毛。




11.15年08月06日 イヌザンショウ 葉の縁に鈍鋸歯がある。サンショウのように葉の縁がうねったりしない。写真右側の矢印は明点




12.15年08月06日 イヌザンショウ 葉先は尖る。




13.15年08月06日 イヌザンショウ 基部は楔形で柄は葉軸に直接つく。




14.15年08月06日 イヌザンショウ 葉柄に狭いが翼がある。




15.15年08月06日 イヌザンショウ 花は枝先に散房花序を出し黄緑色の小さな花を密につける。




16.15年08月06日 イヌザンショウ 雌花のアップです。子房が3個。




17.15年08月06日 イヌザンショウ 写真上は、雌しべの柱頭。子房が4個ある個体。写真下は3個の固体。普通は3個。




18.15年08月06日 イヌザンショウ 花弁は5個で白色。長さ3mm弱で卵形で縁に毛がある。




19.15年08月06日 イヌザンショウ 雌花の径は約3mm。A=花弁。B=萼片。どちらも白色。




21.15年08月06日 イヌザンショウ 1個の雌花を横から見ると花柱が別れており、花柱が3個ある。A=子房。B=花柱。C=柱頭。.




22.15年09月16日 イヌザンショウ 果実は3個の分果に分かれる。分果は長さ4〜5mmの球形で、9〜10月に褐色に熟す。表皮もめくれて果実がでてくる。




23.15年09月16日 イヌザンショウ 種子は黒くて光沢があり、多少楕円形で径3.5mm。




24.15年10月13日 イヌザンショウ 葉痕はハート形または三角形。維管束痕は3個とあるが、この固体は円形。。側芽は長さ5mm卵形。




25.15年10月13日 イヌザンショウ 頂芽。



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