能代市風の松原植物調査


エゾノギシギシ(蝦夷の羊蹄) (タデ科)多年草・雌雄同株。


茎は直立し高さ50〜130cm位、茎は太くてしばしば紅紫色に染まる。

根生葉は長柄があり、長さ30cm幅12cmにもなり、卵状長楕円形で基部は心形で、茎上の葉は柄が短く、先が尖る。
葉は全て細脈まで明瞭で、葉の縁は細かく波を打ち、中央脈はしばしば紅色になり、下面脈状に短い円柱状の毛がある。葉裏の脈上は突起状毛が密生して白い。

花は淡緑色で、階段状に輪生して穂を作り、果時にも各輪の間は離れている。
雌雄同株、両性花と雌花がある。
花は花被片(萼)6個、雄しべ6個、雌しべ1個からなる。花には花弁がなく、6個の萼片の内側の3個は三角状卵形で、下部の縁に刺状の突起がある。

果実(そう果)は3稜形で、長さ2.5mmで3個の小さい外花片と、、3個の大きい大きい内花被片に包まれ、内花被片は長さ3.5〜5.5mm、ヘリには数個の刺状の歯があり、3個のうち少なくても1個は中央脈の下部がふくれて著しいりゅう体(コブ状)となる。後花穂全体が赤みを帯びる。

花期は6〜9月。ヨーロッパ原産。



01.08年10月02日 エゾノギシギシ 全体の生育状況。




2.09年08月21日 エゾノギシギシ 夏に旺盛に葉をのばしている。




03.09年11月21日 エゾノギシギシ 根生葉。白いのはカラスの糞です。このような汚いもので申し訳ありません。




04.09.I 09年11月21日 エゾノギシギシ 茎は縦状に筋が入っていてギザギザになっています。




05.09年08月21日 エゾノギシギシ 葉柄から赤色を帯びる点は、同定の重要なポイントであるが、赤色を帯びていない場合もある。基部は心形で,縁は細かく波打つ。表裏面脈上には短毛がある。




06.09年12月28日 エゾノギシギシ 葉の表表面。




07.09年12月28日 エゾノギシギシ 葉の縁は細かく波を打つ。




08.09年12月28日 エゾノギシギシ 葉の基部は心形。葉柄は赤褐色で毛はありません。




09.09年12月29日 エゾノギシギシ 葉裏の葉脈状に短い毛があります。この写真では見づらいかもしれません。




10.13年06月22日 エゾノギシギシ 若い雄花のようです。




11.13年06月22日 エゾノギシギシ 両性花。葯橙色で葯が破れているように見えます。




12.09年11月21日 エゾノギシギシ 外側に面した内花被片の中央には瘤体ができる(これは種子に見えるが、種子ではない)。これは果実です。果実は赤く透き通るような宝石のような色になっている。




13.11年09月12日 エゾノギシギシ 熟してきた果実。



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