能代市風の松原植物調査


エナシヒゴグサ(柄無し肥後草) (カヤツリグサ科)多年草。


生育場所は道端、草地 。草丈20〜40cm 。
細長い根茎を横に伸ばし、まばらに叢生する。基部の鞘は淡色。

葉は幅2〜4(6)o。小穂は2〜4個つく。

頂小穂は雄性、長さ1.5〜3pの線形、柄は長さ2〜15o。
雌性の側小穂は、長さ7〜12(20)o、幅6〜7oの円柱状、柱頭は3分岐。ほとんど柄が無い。
小穂は直立し、果期にも垂れ下がらず、柱頭はヒゴクサほど長くない。

果期には果胞は膨らみ、軸にほぼ直角になる。果胞は長さ3〜3.5o、嘴は短く、口部は2歯。
雌鱗片は果胞より短く、鋭尖頭。

果実は果胞よりかなり小さく、長さ1.8〜2oの3稜のある倒卵形。花期]4〜6月 。和名はヒゴクサに似て、雌小穂の柄がないことから。

参考:ヒゴクサは側小穂に長い柄があり、側小穂が果期に垂れ下がる。柱頭が長く、果期にも残る。果胞の嘴が長い。ヒメシラスゲは小穂にほとんど柄がなく、茎の上部に小穂が集まり、直立し、果期には側小穂が開出する。柱頭は短い。



01.14年05月24日 エナシヒゴグサ このように群生している。その2のスゲも右側にある。




02.14年05月24日 エナシヒゴグサ 左は側面。右は真上から。側小穂の雌しべは花茎に2〜3個つく。




03.14年05月24日 エナシヒゴグサ 採取した資料ですがなかなか移植ゴテでは力が必要でした。根は太く横走しており写真のように根茎で生育。丈45cm。花茎は30cm。




04.14年05月24日 エナシヒゴグサ 根は横に這い太く根茎で伸び群落を作っている。この根を断ち切るのは相当に力が必要。




05.14年05月24日 エナシヒゴグサ 茎は無毛で三角形をしている。




06.14年05月24日 エナシヒゴグサ 基部の鞘ですが新鞘なのかほとんど白色に近い。




07.14年05月24日 エナシヒゴグサ 左は頂小穂雄花。右は側小穂で雌花で、花茎に2〜3個つく。




08.14年05月24日 エナシヒゴグサ 葉の表無毛。幅広いので5.5mmで長さは長い物で60cm。表裏ともスベスベしているが、縁はざらつく。




09.14年05月24日 エナシヒゴグサ 葉の裏側無毛。




10.14年05月24日 エナシヒゴグサ 葉舌は三角形の山形で膜質で透明感あり。




11.14年05月24日 エナシヒゴグサ 花茎頂につく雄小穂は長さ2cm。




12.14年05月24日 エナシヒゴグサ 上は雄小穂を縦に切断したもの。下は横の切断したものです。螺旋状に不規則にでている。




13.14年05月24日 エナシヒゴグサ 護穎についている雄しべです。長さ葯まで6mm。葯が2個の個体。




14.14年05月24日 エナシヒゴグサ 護穎内頴から取り外して見た雄しべ。このように4個の雄しべが撮れたが、よく解りません?。




15.14年05月24日 エナシヒゴグサ 雌しべは苞の葉身に抱かれるように葉腋(この表現はよいのかどうか解りません)からでる。柄がないからエナシヒゴグサになったようです。




16.14年05月24日 エナシヒゴグサ 側小穂の雌しべの長さは1cm程度。花柄は茎に直接つく。右写真は拡大したものです。真ん中上写真は雌しべを横に切断した断面です。




17.14年05月24日 エナシヒゴグサ 雌しべは2花柱。3.5mm固体。果胞は長さ3mm。



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