能代市風の松原植物調査


オオノアザミ(大野薊) (キク科)多年草。


ノハラアザミの北方型の変種で、花が大型になるもの。
山地帯〜亜高山帯の乾いた草地に多く、丈は0.5-1mで、茎の先に1個の頭花をつけ、総苞の径は3-4p。

根生葉は鈍い光沢があって花期にも残り、羽状に中ほどまで裂ける。葉には鋭い棘が多く、葉脈は赤紫色を帯びる。

総苞は釣鐘型で粘らず、総苞片はやや反り返る。白花をつけるものも見られる。ノハラアザミは根出葉に光沢がなく、茎の先に2-3個の頭花をつけ、総苞の直径は2-3p。本州中北部に分布する。

参考:アザミ属は棘のある葉、羽状の枝をもつ冠毛、特異な突起のある花糸などを特徴とする。
夏から秋にかけて開花する。春から初夏に花をつけ総苞が粘ればノアザミと考えてよい
朝のうち筒状花からまず雄しべが伸び出し、これに軽く触れると刺激で花糸が弓形に曲がって葯筒を下に引き込み器官に白い花粉が押し出されてくる。
これが繰り返され、同時に雌しべが伸び出して雌性期に移り他の花からの花粉を受け取る。
花柱の先はタムラソウ属と違って2つに割れない。

花期8〜10月。北海道(西南部)、本州(北部)。



01.10年08月28日 オオノアザミ 風の松原内では結構見られ種です。




02.10年08月28日 オオノアザミ 抜いた全体の姿。




03.10年08月28日 オオノアザミ 根は太くて長いが、すぐに抜け根張りはそんなにある方ではありません。




04.09年06月09日 オオノアザミ 茎に稜があり焦げがあると文献にありますがこの個体が白い毛に覆われていました。




05.10年08月28日 オオノアザミ 茎は稜があり5角形に見える。




06.10年08月28日 オオノアザミ 茎葉は互生し、葉は茎に抱く。




07.10年08月28日 オオノアザミ 葉の表側。根生葉は,深く羽状に中裂する。




08.10年08月28日 オオノアザミ 同上、葉の裏側。




09.10年08月28日 オオノアザミ 葉の表側の表面は無毛です。




10.10年08月28日 オオノアザミ 葉の縁に棘が出ているがそんなに鋭い棘でなく柔らかい感じの棘である。




11.10年08月28日 オオノアザミ 葉の先端は棘がでています。写真はピンぼけで先端に焦点が合っていません。




12.10年08月28日 オオノアザミ 葉の基部は茎に抱いています。切ればこのような形になります。




13.10年08月28日 オオノアザミ 葉の裏側は無毛。




14.10年08月28日 オオノアザミ 花柱は2裂しており,直立しているのがアザミ属に共通の特徴。総包片は,ほぼ直立し,先端部だけがわずかに開く。




15.10年08月28日 オオノアザミ2 すように生長する。その際には、先端が2つに分かれた柱頭の部分は合わさって閉じており、受精がおこらない。まず雄しべが成熟し、後から雌しべが成熟することによって、自家受粉を避けている。これを雄性先熟という。




16.10年08月28日 オオノアザミ 総苞片にくも毛がある。




17.11年11月18日 オオノアザミ 冠毛ですが遅い観察と、濡れていてちょっときれいに開いた冠毛が撮れませんでした。




18.11年11月18日 オオノアザミ そう果4mmほどで白い。




19.11年11月23日 オオノアザミ 果実と冠毛。羽状に切れ込んだ冠毛。陰の部分がそうです。(毛がささくれ立っている感じ)。




20.11年11月23日 オオノアザミ 1本の冠毛から枝別れている冠毛。



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