能代市風の松原植物調査


オオブタクサ(大豚草) (キク科)


オオブタクサ:大型の1年草。
肥えた泥のたまった河原や造成地などに大群生し、高さ3m以上になる。
多毛で枝を分けて大きな株となる。

葉は全て対生し掌状で、長柄があり長さ幅とも20〜30cmにもなって、3〜7裂し、裂片は細長く尖って両面ともざらつく。葉柄の基部は大きく茎を抱き、黒い斑模様があるものが多い。

雄頭花は長い穂となり、総苞片は合着して笠形になり、中に12〜16個の黄色の筒状花がある。

葯は離生し、先端に細長い付属物がある。その下方に雌の頭花がつくことはブタクサと同じで、花の構造も変わらない。雌花の総包は花後に厚くなり硬化して果実を包み、長さ5〜10mm。偽果(硬化した総苞に包まれた果実委)は長さ5〜10mm、先は嘴となり、その基部に4〜8個の棘状の突起がある。

ときに葉が楕円形で分裂しないものがありこれはマルバクワモドキの名で呼ばれるが、個体変異と思われ安定した形ではない。花期は8〜9月。 



01.08年10月16日 オオブタクサ とにかく大きいしひときわ目立つ。生育地によっては高さ3m近くにもなる。人の背丈をはるかに超え、大群落をつくっている。風の松原内のもひときわ目立つ。




02.12年09月03日 オオブタクサ 1本のオオブタクサを引き抜いて見た全草。この個体は1.7mの丈でした。茎葉は1本立ちし茎は太く丈夫です。茎の上半分以上に葉と花がつく。





03.11年09月14日 オオブタクサ 根は高さを保持する為もあるが結構強い根張りをもっている。




04.12年09月03日 オオブタクサ 茎にざらつく毛がついています。下の写真は、茎の断面ですが、非常に硬く木質化している。芯は白い随が詰まっています。冬でも雪に負けず直立しているぐらいです。




05.12年09月03日 オオブタクサ 枝分かれが激しく、葉は対生で葉腋部から花序を出す。





06.12年09月03日 オオブタクサ 葉の形ですが、左側から下〜上につく葉の形です。葉は掌状に、中程まで3〜5深裂。長い葉柄がある。両面ともざらつく。葉の質は薄い。葉は長さ幅とも20〜30cmぐらいある。




07.12年09月03日 オオブタクサ 上写真、葉の表側主脈にもざらつく毛がある。下写真は主脈以外でもざらつく毛があります。




08.12年09月03日 オオブタクサ 葉の縁に鋸歯がある。




09.12年09月03日 オオブタクサ 葉の先は対外曲がって尖る。




10.12年09月03日 オオブタクサ 基部は切形〜楔形。流れるような翼が一部にある。




11.12年09月03日 オオブタクサ 葉柄の縁にもざらつく毛がある。




12.12年09月03日 オオブタクサ 葉の裏側の主脈にざらつく毛がある。





13.12年09月04日 オオブタクサ 雌花。雄花の花粉を待ち受けるように下に雌花があります。




14.12年09月03日 オオブタクサ 細長い総状花序を高く伸ばし、20cm以上の長さの花穂を形成する。長い花穂のほとんどは雄性の頭花であり、傘状に広がった総苞の中に10個前後の筒状花がある。ほとんどが雄花です。




15.12年09月03日 オオブタクサ 雄花はこのように花は傘のように下向きにつける。




16.12年09月03日 オオブタクサ 雄花。これは花穂を縦に切断した断面です。茎に毛がある。花柄にもざらつく毛があります。下写真は雄花花穂を横に切断した断面で上から記録したものです。葉柄と萼片に毛があります。雄花がぶら下がってつきます。





17.11年09月14日 オオブタクサ 下向きについている雄花を記録したものですが、この個体は1個の雄花に9個の筒状花がついている。左上写真は、1個の雄花を上から見たものですが、萼片に毛があり、萼片は3個のような感じがします。






18.12年09月04日 オオブタクサ 雌花。雌花はこの中に沢山あるような気がします。柱頭は2裂しています。




19.12年09月04日 オオブタクサ 雌花。柱頭透明感があり無毛で長さ2mm程度か。




20.11年10月12日 オオブタクサ 偽果がついてきた。長さ10mm。




21.11年10月12日 オオブタクサ 果実の殻をとると黒い種子があり、黒い皮を剥くと白い種子がでてくる。種子は長さ7mm。



inserted by FC2 system