能代市風の松原植物調査


カゼクサ(風草) (イネ科)多年草


農村地帯などにしばしば大群落を作る多年草で、横走汁根茎はない。
稈 は速成して大きな株となり、高さ30〜80cmで、強くてひき切りにくい。

葉の大部分が根元近くから出て、葉身は長さ20〜40cm幅2〜7mmで、2つ折りとなり、葉鞘は左右からやや扁平、背側で竜骨となりその口部の回りと葉身の基部上面には長い毛が集まって生える(葉鞘口部のふちに白い長毛がある)。

花序は直立、長さ20〜40cm、多数の枝が1本ずつ出て横に広がり、小枝を分けて多くの小穂をつけ、小穂の柄にはこれを環状にに取り巻く帯黄色の腺がある。
小穂は扁平で長さ6〜10mmで、5〜10個の小花からなり、灰緑色で一部紫紅色に染まりやや光沢がある。
苞穎は1脈、第一苞穎は長さ1〜2mm、第二苞穎は2.5〜3mm、護穎は3脈、長さ2.5〜3mm、背部は中央脈に沿って竜骨となる。
内頴は護穎より僅かに短く、護穎が散り落ちた後も小軸上に残っている。
雄しべは3本、葯は長さ1mm内外。

果実は赤褐色で長さ1mmで平骨、熟せば頴からはなれ、裸出して散布される。

花期は8〜10月。本州、四国、九州。



01.13年08月18日 カゼクサ 陽当たりのよい道路脇に生育。付近に似ている葉は沢山あるが穂がでているのはこれだけ。丈70cmで直立して生育。海側には沢山ある。




02.13年08月18日 カゼクサ 採取した全草様子。葉は多くつき根元から出るものが多く、茎の途中から出るのものは少ない。




03.13年08月18日 カゼクサ 根は強い力を持っていてなかなか抜けない。




04.13年08月18日 カゼクサ 茎は平たくて無毛。




05.13年08月18日 カゼクサ 茎の断面は平たい楕円形。葉鞘が年輪のように巻いている。




06.13年08月18日 カゼクサ 葉は長さ約45cm、巾約10mm。




07.13年08月18日 カゼクサ 葉の表側ざらつきは気孔列のような突起物のよう。無毛。




08.13年08月18日 カゼクサ 葉の縁は白色で、上向きの突起物がある。




09.13年08月18日 カゼクサ 葉の裏側はざらつかず、無毛。




10.13年08月18日 カゼクサ 茎に巻いている葉鞘口部は開いている。葉耳の毛が特徴。




11.13年08月18日 カゼクサ 葉鞘口部は硬いためこれ以上広がらず。1mmにも満たない白い葉舌があり。葉耳の毛が凄い。




12.13年08月18日 カゼクサ 穂も直立。




13.13年08月18日 カゼクサ 花序は円錐状で葉の方が花序より長く伸びている。枝先に1個の小穂をつける。まるで線香花火のよう。





14.13年08月18日 カゼクサ 枝先につく小穂。




15.13年08月18日 カゼクサ 小穂は長さ5mmで、花柄の長さは様々でクネクネ曲り無毛。




私の技術ではここまでです。

子供の頃、カゼクサの葉を結んで罠を作って遊んだものである。近所の広場にはカゼクサがたくさん生えていた。カゼクサの隣り合わせの株の葉を結んで輪を作り、友達を呼び寄せて足を引っかけさせるわけである。考えてみれば結構危険な遊びであったが、不思議と怪我をしたおぼえはない。

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