能代市風の松原植物調査


カモガヤ(鴨茅) (イネ科)多年草。


ヨーロッパ原産で、オーチャードグラスの名で牧草として栽培されているが、野生化したのも普通に見られ、高さ30〜120となり、3〜5節よりなる。

葉身は平で先は細く鋭く尖り、長さ10〜30cm幅4〜13mm、葉鞘は背が竜骨となり葉舌は膜質で高さ5〜10mmもあって目立つ。

円錐花序は初めは直立して円筒状に見えるが枝は長くて各節に単生し、下方のものは特に長く、
しばしば10cm以上にもなり、広く開いて、上方にのみ多くの小穂がかたまり特徴のある形となる。
小穂は枝の一面にかたよって密集し、長さ5〜9mm、柄はごく短く3〜6小花よりになって扁平し、熟せば苞穎の上で散り落ちる。

苞穎は不同長、第一苞穎は長さ3〜4mm第二苞穎は5〜6mmで、1〜3脈で中央脈に沿って竜骨となり、竜骨はざらつくか又は有毛。護穎は5脈をもち中央脈に沿って竜骨となり先は伸び出して長さ1.5mmほどの直立した芒に終わる。
竜骨上にはまばらに長毛が並ぶ。内頴は護穎より僅かに短い。
葯は長さ3〜4mm、果実は硬化した護穎と内頴に包まれる。

花期7〜8月。ヨーロッパ原産。

同定のかぎ:開花前は一見クサヨシに似るが、クサヨシの葉鞘は円筒形で背が丸いのに対し、背に竜骨が目立つ、花序の枝は各節1個ずつついて長く伸び、上方のみに扁平な小花が固まってつく。



01.12年06月10日 カモガヤ 近年、植栽工事が行われ、風の松原内にも道路端に沢山生育している。




02.12年06月10日 カモガヤ 全草。丈1m。




03.12年06月10日 カモガヤ 根は非常に強くなかなか引き抜けない。




04.12年06月10日 カモガヤ 葉身は長さ10〜30cm幅4〜13mm。




05.12年06月10日 カモガヤ 茎の断面。茎は楕円形で稜があり芯は中空。




06.12年06月10日 カモガヤ 葉は稈 に5ヶ所位ついている。葉は互生につき、葉身は平で先は細く鋭く尖る。



07.12年06月10日 カモガヤ 葉の縁には上向きの刺状の毛があり手が切れる。




08.12年06月10日 カモガヤ 葉身は平で先は細く鋭く尖る。




09.12年06月10日 カモガヤ 葉鞘口部は開いて、葉鞘は無毛。葉耳が白くて無毛。




10.12年06月10日 カモガヤ 葉舌は膜質で約3mm。




11.12年06月10日 カモガヤ 円錐花序は初めは直立して円筒状に見えるが枝は長くて各節に単生し、下方のものは特に長く、しばしば10cm以上にもなり、広く開いて、上方にのみ多くの小穂は枝の一面にかたより密集してつく。




12.12年06月10日 カモガヤ 小穂は枝の一面にかたよってつく。




13.12年06月10日 カモガヤ 小穂は密集してつく。




14.12年06月10日 カモガヤ 柄はごく短い。苞穎は不同長、第一苞穎は長さ3〜4mm第二苞穎は5〜6mmで、1〜3脈で中央脈に沿って竜骨となり、竜骨はざらつくか又は有毛。護穎は5脈をもち中央脈に沿って竜骨となり先は伸び出して長さ1.5mmほどの直立した芒に終わる。竜骨上にはまばらに長毛がある。




15.12年06月10日 カモガヤ この個体は3小花。葯は長さ3〜4mm。



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