能代市風の松原植物調査


カラスビシャク
(烏柄杓) (サトイモ科)多年草。


球形の地下茎から多くの根と1〜2個の葉及び花茎がでる。

葉は3個の小葉からなり、小葉は長さ5〜11cmの楕円形〜長楕円形で先はとがる。
葉柄の途中と3小葉の合点にそれぞれ1個の珠芽をつけ、これで増える。

花茎は高さ20〜40cmで葉より高く、花茎の先には円筒形の苞(仏炎苞)がつき、仏炎苞は長さ5〜6cmで、舷部の内側には短毛が密生する。
その中には肉質の花軸が立って、その先(付属体)は長く仏炎苞の外まで伸び出している。
花軸の下端は仏炎苞の背部と合成、ここに多くの淡緑色の雌しべがあり、ややはなれて多くの雄しべが柱の回りに隙間なく並ぶ。(花は花被を欠き、いわゆる裸花のよい例。雌しべ1個がそれぞれ1花にあたり、雄しべは花糸もなく、無柄の葯のみよりなり、これが1雄花に当たる。花軸の下部が仏炎苞の背部と合成するのはテンナンショウ属にない性質)

花期は5〜8月。日本全土。



01.12年05月25日 カラスビシャク 風の松原内で姿を消していたが、湿地に生育。




02.12年05月25日 カラスビシャク 丈は30cm。




03.12年05月25日 カラスビシャク 球形の地下茎から多くの根と花茎が出る。




04.12年05月25日 カラスビシャク 茎は無毛。




05.12年05月25日 カラスビシャク 茎の断面は楕円形。




06.12年05月25日 カラスビシャク 仏炎苞から覗くと雌しべがある。




07.12年05月25日 カラスビシャク 仏炎苞と、仏炎苞の付属体。




08.12年05月25日 カラスビシャク 付属体は、濃い茶褐色で無毛。




09.12年05月25日 カラスビシャク 仏炎苞の表側は、白い筋が入っており無毛。




10.12年05月25日 カラスビシャク 仏炎苞の舷部(1つの花の先端部の上側の花びら(旗弁)が立ち上がって幅の広くなっている部分です。)ですが短毛が密生。




11.12年05月25日 カラスビシャク 仏炎苞を無理矢理開くと上に雄しべ、下に雌しべがある。




12.12年05月25日 カラスビシャク 雄しべの拡大。胞子を飛ばした後のよう。




13.12年05月25日 カラスビシャク 雄しべの断面。




14.12年05月25日 カラスビシャク 雄しべですが花粉を飛ばしている。




15.12年05月25日 カラスビシャク 雌しべが沢山ついている。




16.12年05月25日 カラスビシャク 雌しべの断面ですが、子房に胚珠が見えます。




17.12年05月25日 カラスビシャク 雌しべ1個はは52mm弱で、ヒョウタン形。




18.12年05月25日 カラスビシャク 1個の雌しべは1.5ミリで、ヒョウタン形をしています。



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