能代市風の松原植物調査


キツリフネ(黄釣船)(ツリフネソウ科)1年草


山の湿った木陰に生える。
茎は高さ40〜70cmで水液が多く下方の節がふくらむ。全体に無毛。

葉は互生し、青緑色を帯びることも多く、長さ4〜8pの長楕円形〜卵形、長さ約3pの長い柄がある。
葉縁には低い鋸歯があり、葉裏は白緑色。

花序は葉腋から垂れ下がり、細い花柄の先に黄色の花を下げる。
花弁は5個であるが、両側の2個ずつある花弁が合着し、上側の小さい1個とあわせて、全体では3個のように見える。
萼片は3個。後方の1個の萼片が船形になり、先が細くなって距になる。距は巻かない。
花弁3、雄しべ5は花糸が短く葯の部分で互いに合生し、全体が一塊になり雌しべを取り囲んで雌しべがかくれている。雌しべ1。

果実はまだ緑色で水気があるうちに熟し、触ると花糸が5片に裂けくるりと巻き込む力で種子をはじき飛ばす。種子は長さ3〜4o。

花期 6〜9月。日本全国。



01.08年09月06日 キツリフネ 風の松原内の散策道路脇に群生。




02.11年08月26日 キツリフネ 全草。丈70cm。下部の節々が地を這う。




03.09年08月23日 キツリフネ 節から根を出す。根は弱く簡単に引き抜ける。




04.11年08月26日 キツリフネ 茎は無毛で稜がある。




05.14年07月11日 キツリフネ 同じ節部ですがこれは虫えいです。下写真赤丸ヶ所は穴が空いており虫が入っているようです。




06.14年07月11日 キツリフネ 同じ節部ですがこれは虫えいです。下写真赤丸ヶ所は穴が空いており虫が入っているようです。




07.08年09月06日 キツリフネ 葉は互生。




08.11年08月26日 キツリフネ 同上。




09.09年08月23日 キツリフネ 左側、葉の表側、右側は葉の裏側。長さ6cm幅3cm、葉柄の長さ2〜3cm。長楕円形〜卵形。



10.11年08月26日 キツリフネ 葉の表側無毛。




11.11年08月26日 キツリフネ 葉先鈍頭。




12.11年08月26日 キツリフネ 葉の縁は浅い鋸歯。




13.11年08月26日 キツリフネ 葉の基部はくさび形。




14.11年08月26日 キツリフネ 葉柄は無毛でこの個体の柄の長さは3.3cm。




15.11年08月26日 キツリフネ 葉裏はやや白っぽく無毛。




16.09年08月23日 キツリフネ キツリフネとツリフネソウ葉の比較。キツリフネソウの葉は小さく、先が鈍く、鋸歯が少なく低い。




17.09年08月08日 キツリフネ 花序は葉腋から垂れ下がり、細い花柄の先に黄色の花を下げる。




18.09年08月08日 キツリフネ 正面。




19.09年08月08日 キツリフネ 花序は葉腋から垂れ下がり、細い花柄の先に黄色の花を下げる。写真1は側面。A=萼片。B=下の萼片。写真2は正面。写真3は後ろから。



20.11年10月15日 キツリフネ 果実はまだ緑色で水気があるうちに熟す。




21.11年10月15日 キツリフネ 触ると花糸が5片に裂けくるりと巻き込む力で種子をはじき飛ばす。




22.11年10月15日 キツリフネ 種子は長さ3〜4o、卵形で縦に線が入り表面は網目模様。



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