能代市風の松原植物調査


サルトリイバラ(猿捕茨) (ユリ科)落葉つる性半低木。雌雄別株。


山野の草原や林内、林縁などに生える。枝に鈎状の刺が散生する。刺と葉柄の巻きひげで他物にからみついて、茎を伸ばす。

葉は互生。葉身は長さ幅とも3〜12cmの円形〜楕円形。先端は小さくとがり、基部は円形。ふちは全縁。革質で、表面には鈍い光沢がある。
両面とも無毛、脈は3〜5個、表面でへこむ。葉柄には托葉から変化した長い巻きひげが1対ある。

葉の展開と同時に葉腋から散形花序をだし、淡黄緑色の小さな花を多数つける。
花被片は6個、長さ約4mmの長楕円形で、上部はそり返る。
雄花の雄しべは6個。雄花の雌しべと雌花の仮雄しべはともに退化して、ほとんど目立たない。

果実は液果。直径7〜9mmの球形で、10〜11月に朱赤色に熟す。種子は長さ5mmほどの倒卵形〜楕円形。

冬芽は、褐色を帯びた半透明の1個の芽鱗に包まれる。

花期は4〜5月。北海道〜沖縄。



01.08年12月01日 サルトリイバラ これほど果実を、たわわにつけた個体。




02.09年08月11日 サルトリイバラ ツルは無毛。鋭い鉤状の刺。




03.08年10月25日 サルトリイバラ 刺と葉柄の巻きひげで他物にからみついて、茎を伸ばす。




04.08年10月25日 サルトリイバラ 葉は互生。




05.08年10月25日 サルトリイバラ 葉身は長さ幅とも3〜12cmの円形〜楕円形。先端は小さくとがり、基部は円形。ふちは全縁。革質で、表面には鈍い光沢がある。両面とも無毛、脈は3〜5個、表面でへこむ。




06.08年10月25日 サルトリイバラ 葉柄は短く、両面が翼状になり、1対の長い巻きひげがある。この巻きひげは托葉の変化したもの。




07.12年05月14日 サルトリイバラ 葉の展開と同時に葉腋から散形花序をだし、淡黄緑色の小さな花を多数つける。これ




08.12年05月16日 サルトリイバラ 雌花。




09.12年05月16日 サルトリイバラ 雌花は散形状につき30〜35mmの径の固体。




10.12年05月16日 サルトリイバラ 花弁6個。雌しべ柱頭は3裂。写真下は雌しべを横から。




11.12年05月14日 サルトリイバラ 花弁は反りかえる。




12.12年05月16日 サルトリイバラ 萼片は花弁と同じ色して解りにくい。




13.12年05月16日 サルトリイバラ 子房を縦に切断。種子が入っている




14.12年05月16日 サルトリイバラ 花序の丙も長く無毛。




15.12年05月14日 サルトリイバラ 雄花も散形状に花序をつけています。




16.12年05月14日 サルトリイバラ 雄しべ6個で花被片6個。




17.08年10月25日 サルトリイバラ 果実は散形状についている。径1cmほどの球形。写真下は外花皮が破れて種子は下に落ちそうです。




18.08年10月25日 サルトリイバラ 実の大きさは径1cm位。花柄は無毛。




19.08年10月25日 サルトリイバラ 写真上は、果実を縦に切断。下写真は1個の果実に4個の種子が入っていた。




20.12年05月16日 サルトリイバラ 種子を半分に切断してみました。白い部分が子葉で、その下の黒い部分が胚軸と思われます。




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