能代市風の松原植物調査


クロカワズスゲ
(黒蛙菅) (スゲ科)一年草。


水田の畦や農耕地周辺、砂質の湿地や海岸に生える。

高さ10〜30cmで、根茎は長く横に這い、疎生する。横走し直立する茎が疎らに出る。葉は硬く、幅2〜3mm、有花茎よりも短い。葉鞘口部に葉舌はない。

小穂は褐色を帯び、長さ5〜8mm、茎の上部に密集し、各小穂の最上部には雄花が付き、雄花に接した下部に雌花を多数つける。

果胞は開出し、卵形、長さ3〜4mm、背面は円く突出し、基部は肥厚して海綿質、上方はやや長い嘴となって縁がざらつき、口部は膜質。
鱗片は褐色を帯び、果胞とほぼ同長、長さ3〜4mm。

痩果は長さ1.7mm。柱頭は2岐する。

花期:4〜5月。北海道、本州、四国、九州。




01.14年04月20日 クロカワズスゲ 日当たりのよいところに群生。







02.14年04月20日 クロカワズスゲ 全草。草丈20cm。花茎の高さは12cm。葉は線形で途中で曲がる。葉身は12cm以内。前年葉は長い。







03.14年04月20日 クロカワズスゲ 根は根茎で地下を這い伸びる。引き抜けない程強い。








04.14年04月20日 クロカワズスゲ 根元付近の鞘。古いものは焦茶色で、新しいものは薄茶色。







05.14年04月20日 クロカワズスゲ 茎は稜があり無毛。茎の断面(写真下)は三角形で芯は空洞。







06.14年04月20日 クロカワズスゲ 葉の表裏とも無毛。硬くスベスベしている。下写真は葉の断面は表側が凹んでやや浅いM字型。







07.14年04月20日 クロカワズスゲ 頂穂の花。







08.14年04月20日 クロカワズスゲ 頂穂は長さ約2cm。雌しべに毛がある。穂の拡大(右写真)。







09.14年04月20日 クロカワズスゲ 小花1個は約7mm。開いた小花(右写真)。





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