能代市風の松原植物調査


シロザ(白藜) (スベリヒユ科)1年草。


道ばたや荒れ地などに生える。
茎は高さ60〜150cm。枝が多い。目立った稜があり、通常赤色を帯び、秋になると赤紫色になる。

若葉には白い粉がまぶしたようにつく。
葉は下部のものは菱状卵形〜卵形、上部のものは長卵形〜被針形になる。ふちに波状の鋸歯がある。
基部は広いくさび形。新葉の時には両面に白い粉状毛があるが、成熟すると上面は緑となり、下面のみに毛が残って粉白色となる。
葉の縁にあらい鋸歯がある。

花は短く、枝先の葉の脇に円錐状(穂状)につき、小さな緑色の花を多数つける。
両性花と雌花が混ざり合って密集する。
両性花は花被片(萼片)5個で花弁はない。
長さ1mmで、中央脈に沿って背面に隆起し緑色で粉状毛が多い。
雄しべ5雌しべ1よりなり、花柱は2〜3花柱がある。
花序は花はまず雌性で後雄生に変わる。
雄しべが成熟している雄性期の花は開くが、雌性期では花はほとんど開かず、雌しべの柱頭だけが出ている状態になる。

花被片は花後に大きくなり、果実(胞果)を包み、背面が膨らみ稜になる。秋には紅葉して赤くなり、五角形の果実を形成する。
種子は長さ直径1〜1.2oの扁平な円形で、黒色。シ

ロザの茎は丈夫で硬く、大きく育ったものを乾燥させて杖にする程である。軽くて丈夫な杖ができるという。

花期9〜10月。ユーラシア原産。



01.14年07月29日 シロザ 今まで風の松原内で調査してもなかったものが急に出てきました。まだ若い小さい個体。




02.14年07月29日 シロザ 採取した資料ですが本当に若い小さい個体で枝分かれもしていない状態。




03.14年07月29日 シロザ 根はそんなに丈夫でなく手で引き抜ける。




04.14年07月29日 シロザ 茎には稜があり無毛。下写真は茎の断面ですが5角形になっている個体。木質化している。




05.14年07月29日 シロザ 葉は互生。




06.14年07月29日 シロザ 上から見た葉の表裏。




07.14年07月29日 シロザ 新葉の時には両面に白い(または淡紅色の)粉状の毛があるが、成熟すると上面は緑となり、下面のみに毛が残って粉白色となる。




08.14年07月29日 シロザ 葉の変異です。左が下側につく葉で、右に行くほど上につく葉です。葉は下部のものは菱状卵形〜卵形、上部のものは長卵形〜被針形。葉の長さ3〜8cm幅1.5〜7cm、葉柄1〜7cmの個体。右写真は標準的な葉の表裏で、これからまだまだ大きくなる。





09.14年07月29日 シロザ 葉の表側の疎らに毛がある。




10.4年07月29日 シロザ 葉先は尖る。




12.14年07月29日 シロザ 葉の縁に不揃いな粗い鋸歯がある。




13.14年07月29日 シロザ 葉の基部はくさび形。




14.14年07月29日 シロザ 葉柄は表側が赤褐色で裏側が緑色で無毛。




15.14年07月29日 シロザ 葉の裏側無毛。




16.14年09月29日 シロザ 花は穂状につき、花は淡緑色で、両性花と雌花が混ざり合って密集する。




17.14年09月29日 シロザ 萼片5個で花弁は無い。萼片の縁が白く縁取られている。雄しべ5個、雌しべ1個。




18.14年09月29日 シロザ A=雌しべ1個。B=この固体の花柱は2個。C=雄しべ5個。葯は球形で2個ずつ接着する。



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