能代市風の松原植物調査


セリモドキ
(芹擬) (セリ科)多年草。


山地の林縁や草地、海崖の草地などに生育する。
根は太く、茎は直立し、上部は枝を分け、高さ30〜90cm、節に白毛がある。

葉には柄があり、下部は鞘状になって広がる。
葉身は2〜3回羽状複葉、小葉は卵形、不規則に切れ込み、縁に短い毛状突起が並ぶ。

花は複散形花序に多数つき、総苞片や小総苞片は細くて毛があり、花柄の内側にも白色の短毛がある。花は白色。

果実は楕円形で扁平、長さ3.5〜8mm、分果の背隆条は高い翼状となり、側隆条はさらに広い。

花期:7〜9月。本州(日本海側)



01.14年05月15日 セリモドキ  藪の比較的木の少ないところに生育。




02.14年06月02日 採取した資料ですが、丈70cmの固体。茎頂部にしか葉はつかない。直立する。根は地下茎で横走して叢生。




03.14年06月02日 基部の葉鞘は白く鞘状。茎無毛。茎の断面は円形で空洞。




04.14年06月02日 葉には柄があり、下部は鞘状になって広がる。葉身は2〜3回羽状複葉、小葉は卵形、不規則に切れ込む。写真は2回羽状複葉。A=上方の葉の葉柄は短く、3小葉となり、頂小葉の柄は側小葉の柄よりも長く、小葉は3深裂する。葉縁の切れ込みは浅くあらい。








05.14年05月12日 A部の側小葉も一部深裂している葉もある。B部も同じ。




06.14年05月12日 いろいろな複雑な切れ込みをしてる葉がある。どの葉も一様でないようです。




07.14年05月12日 茎頂につける葉。標準的な葉の表裏。三出複葉のようです。葉質は薄く、すぐに煮しなだれてしまう。趙紫陽と右側の小葉のように葉が深裂している個体もある。




08.14年05月12日 葉の表主脈に毛がある。




09.14年05月12日 葉の先尖る。




10.14年05月12日 葉の縁に鋸歯がある。写真下、葉の縁に毛がある。




11.14年05月12日 葉の基部くさび形。




12.14年05月12日 葉柄上部に毛があるが下部はまばら。




13.14年05月12日 葉の裏側主脈状、細脈状に毛がある。




14.14年08月12日 セリモドキ きれいに丸く咲いた花。




15.14年08月05日 セリモドキ 横から記録しようと思いましたが駄目で裏側から記録。大花柄〜小花柄に分かれて先に花を1個つける。




16.14年08月05日 セリモドキ 沢山の花をつける。1個の花。写真下、雄しべが見えないし、雌しべも白くて柱頭が判別不能。




17.14年08月05日 セリモドキ 小総苞片。上写真はまだ蕾状態で小総苞片が解りやすい。矢印が小総苞片。中は小総苞片で線形で長さ10mmの固体で表裏。下写真は、アップです。表側に毛があり、縁にも毛がある。




18.14年08月05日 セリモドキ 萼筒は縦に稜がある。矢印萼片(萼歯)。




19.14年08月05日 セリモドキ 小花柄に毛がある。




20.14年08月05日 セリモドキ 花径5mmで、花弁5個で先端は浅裂。萼片5個。




21.14年08月05日 セリモドキ 1個の花弁は2mmで広卵形。花弁の先は淺裂。




22.14年08月05日 セリモドキ 呆けていますが、花弁を取り除いて見た雄しべです、普通5個あるんですが2個の葯が脱落したようです。




23.14年08月05日 セリモドキ 雄しべ3mm花糸白色で無毛。約薄い茶色。




24.14年08月05日 セリモドキ 横から見た雌しべと子房で白色で無毛。2花柱。写真では重なっているため1花柱に見える。




25.14年09月06日 セリモドキ 果実を沢山つけていた。




26.14年09月28日 セリモドキ 熟した果実。




27.14年09月28日 セリモドキ 果実は楕円形で扁平。長さ5mm。果柄の長さ4mmで無毛。分果の背隆条は高い翼状となり、側隆条はさらに広い。写真下、2分果に分かれる。




28.14年09月28日 セリモドキ 種子の横断面。分果の背隆条は高い翼状となり、側隆条はさらに広い。




29.14年11月19日 セリモドキ 種子は長さ07mmで中央に縦に筋が入っている。




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