能代市風の松原植物調査


ツルフジバカマ
(蔓藤袴) (マメ科)ツル性多年草。


山野の草原に生える。毛の多いものや少ないものがある。
茎は長さ80〜120cmに伸びる。

葉は10〜16個ほどの小葉と巻きひげからなり、長さ1.5〜4cmの長楕円形。
托葉はやや質厚く、普通2〜4個の歯がある(クサフジと混同されやすいが、ツルフジバカマは托葉が大きく歯が大きく目立つ)。

花序は長さ12〜15mmの紅紫色の花が隙間なくつく。萼には長短不同の5歯がある。
花冠は旗弁1、翼弁2、舟弁2よりなって、雄しべ雌しべは舟弁の中に隠れる。雄しべ10個のうち9個は花糸が合成、1個だけが離れていわゆる両体雄ずいとなっている。
雌しべの花柱が細い棒状で長毛が生えるのは属の特徴の一つ。

:押し花にすると葉や茎が紅褐色になる。クサフジは緑色を残す。花の色はクサフジの淡紫色から青紫に対し、ツルフジバカマは紅紫色で花期もずれクサフジは夏、ツルフジバカマは秋を中心とにして咲く。

花期8〜10月。北海道〜九州。




01.13年09月12日 ツルフジバカマ 満開の花。




02.13年09月17日 ツルフジバカマ ツルの一部を採取したものです。葉は互生。




03.13年09月17日 ツルフジバカマ ツルは四角で無毛。




04.13年09月17日 ツルフジバカマ ここに生育している小葉は多くて10枚程度でした。左表側で右が葉の裏側です。小葉軸の先端から巻きひげを巻き付けて伸びていきます。




05.13年09月17日 ツルフジバカマ 葉軸の先端から伸びる巻きひげ。




06.13年09月19日 ツルフジバカマ 托葉を上から見たものです。托葉はやや厚く、2〜4個の歯がある。




07.13年09月17日 ツルフジバカマ 標準的な葉ですが、楕円形で、長さ3.5cmで巾1.7cm程度です。柄は非常に短い。




08.13年09月19日 ツルフジバカマ 葉の表側無毛。




09.13年09月19日 ツルフジバカマ 葉の裏側の脈状に毛がある。




10.13年09月19日 ツルフジバカマ 葉の縁は全縁。







11.13年09月19日 ツルフジバカマ 葉の先円形で中央が多少凹む。




12.13年09月19日 ツルフジバカマ 葉の基部は円形からくさび形。柄は短く毛がある。




13.13年09月12日 ツルフジバカマ 正面から見た花ですが沢山の花をつける。




14.13年09月19日 ツルフジバカマ 花の長さは13mm程で、萼片は長短不同の5歯がある。




15.13年09月19日 ツルフジバカマ 花柄には毛がある。




16.13年09月19日 ツルフジバカマ 雄しべ雌しべは舟弁の中に隠れているが、これは取り除いてみた見た雄しべと雌しべです。




17.13年09月19日 ツルフジバカマ 雄しべですが中々分解が難しい。雄しべは10個の内1個だけが離れていわゆる両体雄蕊となっている。




18.13年09月19日 ツルフジバカマ 雌しべですが、緑色のが子房で、その先から直角に立ち上がっているのが雌しべです。雌しべの花柱は細い棒状で長毛が生える。子房にはもう豆果準備。




19.10年10月29日 ツルフジバカマ 豆果。透けて見える。




20.10年10月29日 ツルフジバカマ 豆果には1〜4個の種子を入れるようです。この固体は4個の種子を入れていた。




21.10年10月29日 ツルフジバカマ 種子の径は5mm。




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