能代市風の松原植物調査


ドクウツギ(毒空木) (ドクウツギ科)落葉低木。日本固有種。


山野の河原や原野、岩礫地などに生育。

高さ1.5m程になる。樹皮は褐色で皮目が多い。枝は4稜がある。

冬芽は広卵形で赤褐色の多数の芽鱗に覆われる。

葉は対生。1本の枝に15〜18対の葉がつき羽状複葉のように見える。
葉身は長さ6〜8cm幅2〜3.5cmの卵形。先は次第に細くなり基部は円形。
縁は全縁で両面とも無毛。基部から伸びる3本の脈が目立つ。葉柄はほとんどない。

花は雌雄同株。前年枝の葉腋(雄花、雌花)から総状花序を出し小さな花を多数つける。
雄花序は長さ2〜5cmで葯は大きく大量の花粉を出す。
雌花序は長さ6〜15cmで、赤い花柱が5個ある。雌雄とも花弁は萼片より小さい。
萼片は雄花では長さ約3.5mm、雌花では約2mm。花弁はともに約1mm。

果実は花のあと肥大した花弁に包まれた液果状で、径1cmほどの球形。8〜9月に紅色から黒紫色に熟す。真の果実はそう果で5個の分果からなる。分果は長さ4〜5mmで隆起した筋が目立つ。

花期4〜5月。北海道〜本州(近畿以北)。



01.10年06月27日 ドクウツギ 葉を沢山出している旺盛なドクウツギ。写真下は冬季の姿。




02.16年02月21日 ドクウツギ 幹は4稜形で点状の皮目はあり、下部ではやや赤みががった色。中幹部はくすんだ緑色。上幹部は茶色の樹皮。断面は丸四角。




03.10年06月27日 ドクウツギ 小枝には4稜があり、褐色。葉腋に発芽。葉柄はほとんどない。




04.10年06月27日 ドクウツギ 葉は2列対生で、きれいに並ぶため、一見、羽状複葉に見える。




05.10年06月27日 ドクウツギ 写真上、表側の葉。左から下から上の葉の形。写真下は裏側の葉。




06.10年06月27日 ドクウツギ 標準的な葉。長楕円状披針形で、葉の表裏で、3本の太い葉脈が縦に走っているのが特徴。




07.10年06月27日 ドクウツギ 葉の表面は無毛。




08.10年06月27日 ドクウツギ 葉の先端部は鋭く尖る。




09.10年06月27日 ドクウツギ 葉の基部は円形。葉柄は無柄に近い。




10.10年06月27日 ドクウツギ 葉の縁は全縁であり波を打つ。




11.10年06月27日 ドクウツギ 葉の裏側の脈は3脈で浮きでる。無毛。




12.09年05月04日 ドクウツギ 雄花。触ると花粉をまき散らかす。




13.11年05月19日 ドクウツギ 若い枝の付け根(葉腋)から黄緑色の単性花を総状花序に多数付けます。雄花の花序は約5cmで雄しべ10個があり、葯は黄色。10湖とありますがこの個体は7個でした。




14.11年05月19日 ドクウツギ 雌花。円錐形につける。




15.11年05月19日 ドクウツギ 雌しべ。赤い花柱は5個。




16.11年05月19日 ドクウツギ 雌花の花柱の長さ2mmで、赤い花柱5個。子房部は円形で2mm。萼片と花弁は共に5枚。花柄長さ5mmで無毛。写真下は花の断面。




17.09年07月14日 ドクウツギ たわわに果実をつけた。紅色から黒紫色に熟す。




18.11年04月14日 ドクウツギ まだこの時期に果実がついており、果実の中に種子が残っていました。




19.11年04月14日 ドクウツギ 1個の果実に5個の種子が入る。分果は濃い茶褐色で、分果は長さ4〜5mmで隆起した筋が目立つ。




20.16年02月21日 ドクウツギ 冬芽は倒卵形で背褐色の多数の芽鱗に包まれる




21.11年12月05日 ドクウツギ 葉痕は維管束1個に見えます。




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