能代市風の松原植物調査


トウグミ(唐茱萸) (グミ科)落葉低木。


人里近くから山地の林内や林縁。高さ4mほどになる。

樹皮は黒褐色。本年枝には褐色〜赤褐色の鱗状毛が密生する。

冬芽は裸芽。幼葉が3個向かい合って着く。表面に赤褐色の鱗状毛が密生する。
葉痕は半円形で維管束は1個。

葉は互生。葉身は長さ3〜8cm、幅1〜3cmの楕円形。又は長楕円形。
若いうちは表面に星状毛があり、後に脱落する。

花は葉腋に淡黄褐色の花が1〜3個垂れ下がってつく。
萼筒は円形で子房の上部にくびれがある。

果実は偽果s。長さ1.5〜2cmの長楕円形で6〜7月に熟す。
種子は長さ1cmほどで縦の溝が8個ある。

ナツグミによく似ているが、ナツグミは葉の表に鱗状毛があるのに対しトウグミは星状毛があるのが特徴。

花期4〜6月。北海道〜本州(近畿地方以北、福島県〜静岡県の太平洋側を除く)。



01.09年05月03日 トウグミ 道路沿いの日陰地に生育。




02.09年05月03日 トウグミ 樹皮は黒褐色とあるが茶褐色で縦に裂ける。




03.16年02月21日 本年枝に鱗状毛が密生。




04.12年05月07日 トウグミ 葉先が鋭三角形状の広楕円形で、長さ8cm幅3cm程で、葉の縁はやや波打ちますが全縁。葉は短枝に束生してつく。




05.12年07月02日 トウグミ 葉表に星状毛。




06.16年05月04日 トウグミ 葉裏の鱗状毛。




07.12年05月07日 トウグミ 花は葉腋に淡黄褐色の花が1〜3個垂れ下がってつく。




08.12年05月07日 トウグミ A=雌しべ1個で花柱が曲がる。B=雄しべ4個。C=花弁4個。




08.16年05月04日 トウグミ 花柄の長さ13〜15mm程で鱗状毛に覆われる。




08-2.16年05月04日 トウグミ 花柄の長さ13〜15mm程で鱗状毛に覆われる。




09.16年05月04日 トウグミ 1個の花を縦に切断。A=雌しべ花柱。B=雄しべ葯。雄しべは4個。




10.16年05月04日 トウグミ A=雌しべ花柱先端は鉤形に曲がる。B=雄しべは花弁に合着している。




11.16年05月04日 トウグミ 雌しべの長さは12mmで花柱は白色で毛があり、先端は鉤形に曲がる。




12.16年05月04日 トウグミ 雄しべ葯は長さ2.5mm程。雄しべ花糸は萼筒に密着。




13.16年05月04日 トウグミ 子房は長さ3mmで、子房の中はまだ液果の状態。




14.10年06月25日 トウグミ 熟してきた果実。




15.16年02月21日 冬芽(頂芽)は裸芽で幼葉が3個向かい合ってつく。表面に赤褐色の鱗状毛が密生する。長さ5mm。側芽も同じ。




16.16年02月21日 幼葉を分解したもの。写真下は断面。




17.16年02月21日 葉痕は半円形で維管束1個。写真右下は真上から見た葉痕。



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