能代市風の松原植物調査


ゼンマイ(薇) (ゼンマイ科)夏緑生。


林下に普通に生ずる。
特徴は2回羽状複葉で小羽片全縁で小羽片の基部は丸い。
根茎は太く斜上からほぼ直立し葉を数枚叢生する。

葉は二形でぜんまい巻きの若葉は淡赤褐色の綿毛に包まれが、成葉には毛が残らない。
栄養葉は2回羽状複葉で三角状広卵形で長さ30〜50cm巾25〜40cm最下羽片が最大で、長さ20〜30cm。
小羽片はほぼ開出し、羽軸に65〜80度の角度でつき長楕円状披針形から広披針形で長さ5〜10cm巾1〜2.5cmで鋭頭で基部は切形から円いくさび形で左右非対称で無柄で辺縁には細鋸歯がある。
葉脈は遊離し側脈は中肋に約50度の角度で交わる。

胞子嚢は4月に出、小羽片は線形で巾2〜4mmで主脈の両側に胞子嚢を密につけ、胞子を放出してすぐに枯死する。
胞子は四面体型で葉緑体を含んでおり短命。

北海道から琉球まで分布。


参考:栄養葉の若芽は代表的な山菜である。根茎はへご板と同じように、着生植物栽培の材料に用いられることがある。ゼンマイは銭巻きで渦状に巻く若芽の茎上が古銭に似ていることによる。



01.14年05月14日 ゼンマイ 生育姿。丈1m程度。




02.14年05月14日 ゼンマイ 茎は粉をふいたような緑色で無毛。




03.14年05月14日 ゼンマイ 羽片は対生。




04.14年05月14日 ゼンマイ 羽片の表裏。この個体は9対の奇数羽状複葉。




05.14年05月14日 ゼンマイ 羽軸には翼がある。




06.14年05月14日 ゼンマイ 羽片の小葉は互生。




08.14年05月14日 ゼンマイ 頂小葉はいろいろな形をしている。




09.14年05月14日 ゼンマイ 葉の表側無毛。




10.14年05月14日 ゼンマイ 葉の先尖る。




11.14年05月14日 ゼンマイ 葉の縁に微細な鋸歯がある。




12.14年05月14日 ゼンマイ 葉の基部は切形で柄はなし。




13.14年05月14日 ゼンマイ 葉の裏側無毛。側脈が葉の縁まで伸びて鋸歯になっている。



inserted by FC2 system