能代市風の松原植物調査


ケタチツボスミレ
(毛立坪菫)(スミレ科)多年草。


日本で、ごく身近に見られるスミレ類の一つである。丸い葉と立ち上がる茎が特徴である。

地下茎はやや短く、わずかに横にはい、古くなると木質化する。

根出葉は細い葉柄があって、葉身は心形(ハート形)。葉にはあまり艶がない。

花茎は葉の間から出て立ち上がり、先端がうつむいて花を付ける。
花は典型的なスミレの花の形だが、スミレより丸っこく、花色は薄い紫が普通。

花期が終わると、葉の間から茎が伸び始める。茎は始め斜めに出て、それから立ち上がり、その茎の節々からも葉や花が出る。
茎は高さ20センチ・メートルほどにまでなるが、年は越さず、次の春には、また地下茎から出発する。茎や葉に毛があるもの。本来はほぼ無毛。

花期は3 - 5月。北海道から琉球列島。


01.14年05月08日 ケタチツボスミレ 林下の日陰群生。



02.14年05月08日 ケタチツボスミレ 全草。丈14cm。



03.14年05月08日 ケタチツボスミレ 根は横に這い15cm(茎より長い)。



04.14年05月08日 ケタチツボスミレ 地上茎がある。



05.14年05月08日 ケタチツボスミレ 茎に稜があり沢山の毛がある。茎の断面(下写真)。



06.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉の形の変異。



07.14年05月08日 ケタチツボスミレ 標準的な葉の裏表。幅1.8〜3.3cm。



08.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉の表側にまばらに毛がある。



09.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉先は尖るものから円形まである。



10.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉の縁の鋸歯。



11.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉の基部は心形。



12.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉柄は無毛。



13.14年05月08日 ケタチツボスミレ 葉の裏無毛。



14.14年05月08日 ケタチツボスミレ 托葉。



15.14年05月08日 ケタチツボスミレ 托葉は櫛形で無毛。下部につく托葉で上部につく托葉(写真右側)。


16.14年05月08日 ケタチツボスミレ 花を横から。距が紫色。



17.14年05月08日 ケタチツボスミレ 上写真は正面。下写真は側面から。側弁等は無毛。上弁は反り返る。距が紫色でやや長い。唇弁の筋模様は先は不鮮明。



18.14年05月08日 ケタチツボスミレ 萼片は5個で無毛。



19.14年05月08日 ケタチツボスミレ 花茎に毛があり、小さい針形の包葉が対につく。



20.14年05月08日 ケタチツボスミレ 雄しべは4個。雌しべは1個で花柱は真っ直ぐ。



21.14年05月08日 ケタチツボスミレ 1個の雄しべ。距の部分がついている。雄しべの長さ4mmの個体。



22.14年05月08日 ケタチツボスミレ 花を縦に切断。花柱は白色で無毛。子房に種子が入っている。



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