能代市風の松原植物調査


コタニワタリ(小谷渡り) (チャセンシダ科)常緑性。


栽培されることもあり、いくつかの品種があるとのこと。コタニワタリは北海道から九州、北半球の温帯に広く分布する常緑のシダ植物。葉樹林中や薄暗い谷沿いの崖などに生育する。

特徴は1回羽状複葉で葉全縁で胞子嚢群は葉脈上に線状につく。
根茎は短く斜上して葉を叢生する。
鱗片は披針形から線状披針形で長さ3〜69mmで巾1〜1.5mmで淡褐色で膜質。

葉柄は長さ3〜12(〜20)cmで褐色〜暗褐色でやや密に鱗片がある。
葉身は単葉で披針形〜鋭頭〜鋭尖頭で長さ12〜50cmで巾(1.5〜)3〜6cmで下部はやや狭くなり、基部は心形で両側に耳片を作り葉質はやや多肉質で緑色で、下面には鱗片がある。
辺縁は全縁でやや波状に膠質の薄膜がある。
葉脈は遊離で又状に分岐して平行に並び先端は辺縁に達しない。

胞子嚢は長さ4〜18mmで、中肋に直角に近い広い角度でつき、別の主側脈に属する隣り合った小脈に向かいあってつき線形で、苞膜も向き合って開き、若い時には重なりあう。

日本全土。。


01.11年11月11日 コタニワタリ 風の松原内では日当たりの悪い多少湿気た所に群生しています。







02.11年11月11日 コタニワタリ 1枚の葉。葉身50cm、葉柄25cmの個体。右は葉の裏側。







03.11年11月11日 コタニワタリ 葉柄基部に多少の鱗片葉が見られる程度。淡褐色。







04.11年11月11日 コタニワタリ 鱗片は披針形から線状披針形で長さ3〜69mmで巾1〜1.5mmで淡褐色で膜質







05.11年11月11日 コタニワタリ 維管束2個。







06.11年11月11日 コタニワタリ 葉柄の断面。維管束2本。断面は丸四角台形に見える。








07.11年11月11日 コタニワタリ 葉軸の境界。下部は赤褐色。上部は緑色。







08.11年11月11日 コタニワタリ 葉の表側に粉毛があります。







09.11年11月11日 コタニワタリ 葉の基部は心形。







10.11年11月11日 コタニワタリ このように先端に行くと葉は曲がったり、うねったりする傾向にある。







11.11年11月11日 コタニワタリ 葉の縁のうねりと縁の打刻?。







12.11年11月11日 コタニワタリ 葉の縁は波状の鋸歯があります。それと葉の縁にある白い楔形の打刻は何でしょうか?。







13.11年11月11日 コタニワタリ 葉先は3脈になっています。







14.11年11月11日 コタニワタリ 葉の裏側にも粉毛があります。







15.11年11月11日 コタニワタリ 胞子嚢は線状で明瞭であるし、逆ハの字でつきます。







16.11年11月11日 コタニワタリ 胞子嚢の拡大。







17.11年11月11日 コタニワタリ 胞子を掻き落としてみました。ラン系の種子と似ています。







18.11年11月11日 コタニワタリ 葉が放射状に伸びた中心部です。春の芽吹きの準備です。





inserted by FC2 system