能代市風の松原植物調査


キタゴヨウ
(北五葉)(マツ科)常緑高木。


ゴヨウマツ(ヒメコマツ)の変種。亜高山帯の尾根や岩場などに、コメツガ、ネズコ、トウヒ、シラソビ、オオシラソビなどと根生する。高さ20m、直径60cmほどになる。大きいものは高さ30m近くになる。
高木の樹幹は円錐形。葉が密生しないので、全体に樹幹が薄く見える。風衝地などでは樹高が2〜3mと低く、庭木の樹形となる。

樹皮は赤褐色〜暗灰色。浅く割れ、薄くはがれ落ちる。若い枝には黄褐色の毛があるが、ときに無毛。

葉は5葉性。長さ6〜10cmとやや長い(ゴヨウマツは長さ4〜8cm)。横断面は三角形で、側面には白緑色の気孔帯がある。先端はとがるが、さわっても痛くない。

雌雄同株。雄花は新枝の下部に多数つき、雌花は新枝の先端に2〜3個つく。

果実は球果。長さ5〜7cmの卵形、種鱗は先端がまるい。翌年の10月頃熟す。
種子の翼は種子本体と同長又は種子よりも長い。(ゴヨウマツ(ヒメコマツ)長さ1cmほどの楕円形で、種子本体より短い翼がある)。

花期は5〜6月。北海道、本州、中部以北(ゴヨウマツ(ヒメコマツ)は北海道南部〜九州)。



01.16年02月24日 キタゴヨウ 円錐形に枝をつける。




02.16年02月22日 キタゴヨウ 樹皮。樹皮は赤褐色〜暗灰色。浅く割れ、薄くはがれ落ちる。




03.16年02月22日 キタゴヨウ 下から見た枝は放射状に伸びる。




04.16年02月25日 キタゴヨウ 枝には薄茶色に皮目がある。




05.16年02月25日 キタゴヨウ 枝は互生。




06.16年02月25日 キタゴヨウ 葉は5本束生で長さ30〜65mm。写真下、キタゴヨウとゴヨウマツの葉の長さを比較。キタゴヨウの葉が長い。




07.16年02月25日 キタゴヨウ 葉は5本。2面に気孔帯がある。




08.16年02月25日 キタゴヨウ 葉先尖る。




09.16年02月25日 キタゴヨウ 葉の基部は円く赤褐色。




10.16年02月25日 キタゴヨウ 葉の断面は三角形。




15.16年02月25日 キタゴヨウ 球果長さ65mm径45mm。




16.16年02月25日 キタゴヨウ 球果を横に切断。左柄側。右球果の先端部。




17.16年02月25日 キタゴヨウ 種鱗。左背面。右腹面には種子が2個入る。長さ30mm幅25mm。




18.16年02月25日 キタゴヨウ 矢印のところに種子が入っている。種子の長さ18mmで核と翼の比はは同等。




19.16年02月25日 キタゴヨウ 種子を割ってみたが矢印が胚?。




20.16年02月25日 キタゴヨウ 冬芽は現在長さ6mmで赤褐色。




21.16年02月25日 キタゴヨウ 葉痕は楕円形から円形で凹んでいる。



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