能代市風の松原植物調査


イワガネゼンマイ
(岩ヶ根薇) (ホウライシダ科)大型の常緑性。


低地〜山地、里山の林床や岩上に生育する。

根茎は匍匐し、径5〜8mm、やや密に茶褐色で披針形、膜質の鱗片をつける。

葉柄は葉身とほぼ同長で、長さ20〜50cm、淡いわら色、背軸側が暗紫色となることがあり、上部は緑色を帯び、無毛。

葉身は卵状長楕円形、長さ40〜60cm、基部は2回羽状、上部は単羽状に分岐し、側羽片と似た頂羽片がある。
羽片や小羽片は狭長楕円形、縁は鋸歯縁、先は急に狭くなって尾状に伸び、やや厚い草質。
側脈は1〜2回分岐し、平行にならんで網目をつくらず、その先端は葉縁に達する。

胞子嚢群(ソーラス)は葉脈に沿って長く伸び、端は葉縁から5mmくらい離れた線にそろう。

日本全土。


参考:葉面の毛の状態によって三型を区別することがある。
1.葉に毛が無いものが狭義のイワガネゼンマイ。
2.葉の表面が無毛で裏面に毛があるのをウラゲイワガネ。
3.葉の両面に毛があるのはチチブイワガネ。



01.09年12月07日 イワガネゼンマイ 生育状況ですが、このように葉の自重に耐えられなくて地べたに寝ているいるような状態で生育すています。




02.14年01月01日 イワガネゼンマイ 若いうちはこのように茎が曲がって生育している。




03.14年01月01日 イワガネゼンマイ 採取した個体ですが高さ60cm程度でした。他の個体で1m弱のもあります。左側のものは前年度に出た茎が枯れても残ってついていました。




04.14年01月01日 イワガネゼンマイ 根は匍匐して伸びています。




05.14年01月01日 イワガネゼンマイ 根にはこのような塊茎(塊茎と言っていいにのかどうか)がついている。




06.14年01月01日 イワガネゼンマイ 葉身は卵状長楕円形、長さ40〜60cm、基部は2回羽状、上部は単羽状に分岐し、側羽片と似た頂羽片がある。




07.09年12月07日 イワガネゼンマイ 葉は互生。




08.09年12月07日 イワガネゼンマイ 表裏面とも無毛。表裏の胞子嚢群。




09.09年12月07日 イワガネゼンマイ 羽片先は急に狭まり尾状になる。葉身はやや光沢のある濃緑色のやや厚い草質、卵状楕円形の下部は2回羽状複葉、上部は単羽状複葉で側羽片と同じ大きさの頂羽片がつく。羽片や小羽片の先端は急に狭くなって尾状に伸びる。表裏とも毛はありません。




10.09年12月07日 イワガネゼンマイ 表葉無毛。




11.09年12月07日 イワガネゼンマイ 表葉鋸歯拡大。細かい鋸歯があります。




12.09年12月14日 イワガネゼンマイ 葉の表羽片先は急に狭まり尾状になる。




13.09年12月07日 イワガネゼンマイ 葉の基部切形から円形で、葉柄は緑色。葉柄は非常に短く無毛。




14.09年12月07日 イワガネゼンマイ 裏葉は無毛で。側脈は1〜2回分岐後、結合せずに平行して辺縁の鋸歯の中まで伸びる。胞子嚢線形。




15.09年12月14日 イワガネゼンマイ 胞子嚢群は中肋から側脈に沿って辺縁の途中まで伸びるが鋸歯までは達しない。




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