能代市風の松原植物調査

アオコウガイゼキショウ (青笄石菖蒲) (イグサ科)


アオコウガイゼキショウ」は、「植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001発行別冊発行」の植物調査目録には記録されておりません。「アオコウガイゼキショウは、風の松原内で新しく記録された植物です」。


アオコウガイゼキショウ:多年草。
湿地に生え、根茎は横に広がって匍匐し、節間は短い。
茎は扁円筒形で直立し、高さ草丈20〜50p。

葉は扁円筒形で細く、茎より短い。2〜3個の花が集まった豆果を集散上にまばらにつける。

内花被片は外花被片よりやや長く、長さ2から2.5mm雄しべは3個。

刮ハは花被片よりはるかに長く先が尖る。長さ3〜3.5o、赤褐色を帯び、先が鋭角に尖り、長いものは花被片の2倍長になる。

種子は長さ約0.5o、狭倒卵形で、表面に格子状紋がある。

イグサ属の中でイやクサイは花の基部に小苞があるがコウガイゼキショウの仲間は小苞が無い。又花は頭状に集まり雄しべは花被片より短い。
葉の断面が丸く気室が1個(単管質)のものと、扁平で気室が多数(多管質)のものがある。
名はアオとついているが、果期になると赤味を帯びてくる。
花期 8〜9月。北海道〜九州。


01.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 生育姿。日当たりのよい湿地帯に生育。茎は直立し花茎頂部で枝分かれして花序をつける。





02.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 採取した個体は丈50cm。葉は茎やや下側からでて、葉は丸く、芯は空洞です。葉は花序より高くはならない。





03.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 根は長さ10cm程度で、多く根を持っており、根の力は相当なものです。





04.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 基部の鞘ですがやや茶色で葉身がでている。





05.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 茎は無毛。下は茎の断面は真円で葉鞘が重ね合って茎を形成している。





06.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 茎に節がある。右写真は節を縦に切断したものですが特に変化はありません。





06−2.14年08月24日 アオコウガイゼキショウ 葉を縦に切断した断面ですが、左側が上側の葉の断面で、右側が下の断面で、下が節の間隔が広く上に行くほど節の間隔が狭くなってきます。





07.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 葉鞘口部。右は口部を開いたもの。葉舌は無毛で特に変わったところはない。





08.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 葉は丸い。





09.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 葉は無毛でこのように凹んでいる。下は葉の断面ですが矢印は凹んだところ。葉の芯は空洞。





10.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 花茎の先で枝分かれをして枝先に花をつける。





11.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 花序の表裏からの記録。





12.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 花序は花茎上部が枝別れし枝先につく。





13.14年07月29日 アオコウガイゼキショウ 小花。





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